第44話 ストーリーを持たせる
「引き続き家族会議を行います! アハッ!」
大神家では家族会議が行われている。
「はあ!? おっと、いけない!? 難しい話でウトウトしてしまった!?」
姉の真理亜はおバカなのである。
「アハッ! ・・・・・・って、そんな紹介で誰が笑えるか!?」
やはりノリッツコミのできるおバカである。
「次は○○少女にストーリー性を持たせようと思う。」
父の慎太郎は、日常ノホホン一歩一歩ものでもいいが、やはりストーリー展開が必要だと訴える。
「ストーリーの無い面白くない漫画やアニメが氾濫して、それでも日本だけは成功している。異常といえば異常よね。」
母のひばりは、世界は正義貫徹がウケる。
「日本の若者が心配だわ。」
妹の楓は、日本人はフィクションを現実と思っているおバカが溢れていると危惧する。姉のような奴ばかりだと。
「ということで、第四の○○少女は、ライバルか、敵にしよう。名前は、襟裳岬エリア。」
「おおー!? ここにきて越後エリアから、襟裳岬エリアに名前がチェンジしている!?」
「やはりインパクトが大切よね。アハッ!」
素晴らしい場当たりな感じ。大神家に祝福を。
「例えば、襟裳岬エリアは地球を侵略しにきた宇宙人!」
「宇宙人!?」
第四の○○少女は、宇宙人少女の可能性が出てきた。
「どうだ? サイキック少女と宇宙少女の戦いなんて? 面白そうだろ?」
「タイキック少女と宇宙少女の戦い!?」
「サイキック少女だよ! お姉ちゃん! 少しズレてるよ!」
「アハッ!」
お約束の展開。
「確かに何のストーリーもない日常生活作品が増えたな。」
「アイドルに、部活動とか。スポーツもそうだよね。確かに身近な存在や憧れだから共感はしやすいんだろうけどね。」
「確かに私たちも、日常モノの影響を受けて戦闘もせずに平和に暮らしてるわ。」
「平和って、いいね。アハッ!」
幸せな時代に生きていることを実感する大神家族。
「安牌は、ライバルも○○少女。敵も○○少女だね。」
「戦士機動もマンダム量産したしね。プラモデル売り上げのために。サーベルマンダム。ビームライフルマンダム。量産型マンダム。核爆弾搭載マンダム。」
「マンダムばっかり・・・・・・。」
「これを○○少女に当てはめると、ビームサーベル少女。ビームライフル少女。量産型少女。核爆弾搭載少女。完璧だわ! グレート!」
遂に「アハッ!」を超える「グレート!」が誕生した。
「単純に「いいね。」でも、いいんだよね。」
「いいね?」
「そう! そうよ! いいね少女!」
超現代最新共感型少女SNS搭載いいね少女! アハッ!
つづく。
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