第42話 第四の〇〇少女会議

「それでは家族会議を始めます。」

 大神家で家族会議が始まる。

「お兄ちゃんの一郎は一度も出てきたことがないけど、最終話までに登場するのかしら?」

 姉の真理亜の素朴な疑問であった。

「今日のお題は、第四の○○少女です!」

 会議の司会は母のひばり。

「名前はエリアちゃん。名字は、エッフェルだと、シュール過ぎるかな?」

「エッフェル・エリアちゃんって、外人かよ!?」

 父の慎太郎にツッコム姉。

「日本人なら苗字は、越後にしましょう。越後エリアちゃん。アハッ!」

 これも第三の少女の名字が上杉だからの越後という発想である。

「で、何少女にするの?」

 妹の楓が本題に入る。

「あの、私も意見を言っていいでしょうか?」

 朝食を食べに来ていた魔法少女のアリアが手を上げる。

「だって、なかなか私の出番がないんだもの。積極的にアピールしないとね。」

 既に忘れられた存在の魔法少女。

「そうか。そうやって忘れられて、魔法少女は絶滅したんだわ。」

「勝手に絶滅させるな!? 私は生きてるぞ! マンモスと一緒にするな!」

「アハッ!」

 困った時は笑って誤魔化す姉。

「エリア・・・・・・順当に考えて警察少女、ポリス少女、婦人警官少女、ミニスカポリス少女かな? コンビニもできたから治安が危ない。」

「それなら警備少女とか、レスリング少女とかでもいいんじゃない?」

「いや! ここは魔法少女の私を配備してください!」

 第四の○○少女について熱い議論が行われる。

「分かった!」

 その時、妹の楓が大きな声で叫んだ。

「どうしたの楓ちゃん?」

「これはジョブだよ。」

「ジョブって、職種のこと?」

「うん。」

 簡単にジョブのことを説明する妹。

「キャラクターは個人であって、職種を変えればいいのよ。」

「そうか。その手があったか。」

「さすが楓ちゃん。私の娘だわ。アハッ!」

「勉強になります。」

 姉以外の家族と魔法少女は理解している。

「え!? え!? え!? なんで皆は分かるの!?」

 一人だけ浮いている姉。

「仕方がない。お姉ちゃんでも分かるように説明してあげよう。」

「宜しくお願い致します。楓先生。」

 姉妹の年齢的な立場は逆転している。

「お姉ちゃんはサイキック少女よね。」

「いいえ。私はタイキック少女です。」

「説明をやめるわよ?」

「すいません。」

 反省サルのように謝る姉。

「お姉ちゃんのジョブは、超能力少女。もしもお姉ちゃんのジョブを魔法少女にチェンジできたらどう?」

「おお!? 私のジョブ違いで課金ガチャを回させて、お金がガッチリ儲かる!」

「つまり、そういうことよ。」

 ゲームの存続は売上で決まる。

 つづく。

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