第38話 進化する〇〇少女

「あなた! ウリアちゃんね!」

 人見知りしない姉の真理亜。

「なぜ私の名前を知っている!?」

 得体の知れないお客さんに緊張が走る店員さん。

「だって、三番目の○○少女だもの!」

 この物語は、そういうルールでできている。

「どういうルールだ!?」

 ツッコム、コンビニ少女。

「そういうルールです! アハッ!」

 得意げに天真爛漫、暴虐武人な姉。

「ごめんなさい。うちのお姉ちゃん、少しズレてるんです。ペコ。」

 姉の代わりに頭を下げて謝る妹の楓。

「なんて良く出来た妹さんなんだ!?」

 姉妹のギャップに驚くコンビニ少女。

「よく言われます。アハッ!」

 褒められることに慣れている妹。

「それに比べて、この姉ときたら・・・・・・可愛いのに残念だ。は~あ。」

 姉を見てため息をつくコンビニ少女。

「よく言われてます。アハッ!」

 少しのネガティブには慣れ過ぎて腐らない姉。これも超能力で心のバリアがあるに違いない。

「それから言っておくけど、私はコンビニ少女じゃないよ。」

「なんですと!?」

 第三の○○少女、ウリアはコンビニ少女ではなかった。その発言に驚く姉妹。

「さて問題です。私は何少女でしょう?」

 ここでいきなりのクイズ方式。

「はい!」

「妹さん。」

「コンビニアルバイト少女!」

「ブーブー、違います。」

 妹は間違えた。

「はい! はい! はい! はい! はい!」

 気合十分の姉。

「お姉さん。」

「コンビニ強盗少女!」

「・・・・・・違います。」

「コンビニ万引き少女!」

「・・・・・・違います。」

「コンビニトイレ借り少女! しかもトイレ借りて何も買わない奴!」

「・・・・・・違います。」

「コンビニWIFI借り少女! しかもWIFI借りて何も買わない奴!」

「・・・・・・違います。」

 どんどん体中に怒りが込み上げてくるコンビニ少女。

「コンビニドリンク買わない少女! おにぎりやパンは買うのにジュースやお茶を買わない人って多いのよね!」

「もうやめて! 全部違いますー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 縦横無尽の姉の態度にコンビニ少女がキレた。

「分かった! コンビニ、キレキレ店員少女だ! これで決まりね! アハッ!」

 自信満々に回答する姉。

「黙れ! おまえに回答権はない! おまけに! おまえに明日はない! ここで引導を渡してやる!」

 殺意に満ち溢れたコンビニ少女。

「ギャアー! 助けて! 楓ちゃん!」

 ピンチに妹に救いを求める情けない姉。

「やっちゃってください。ペコッ。」

「了解! 任務を遂行する!」

 姉の教育的指導をお願いする妹。それを了承するコンビニ少女。

「ところで、ウリアちゃんは何少女何ですか?」

「私は、コンビニ・・・・・・オーナー少女だ!」

 なんとウリアの正体は、コンビニオーナー少女だった。

「し、進化した!? ○○少女は、進化するんだ!?」

 〇〇少女に新機能「進化」が追加された。

 つづく。

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