第36話 フラッシュ・バック

「そういえば、過去の少女に秋葉原アリスという少女がいたような?」

 姉の真理亜の脳裏によぎる過去の少女たち。

「お姉ちゃん!? それはサイキックのフラッシュ・バックよ!」

「タイキックのKO負けした時の脳震盪の時に見る走馬灯のようなやつのこと?」

「サイキックよ! お姉ちゃん! 少しズレてるよ!」

「アハッ!」

 お約束の展開。

「あ名字あ名前方式で名前を決めていきましょう。」

「でもアリアちゃんがいるとして、アリスは「あ」で被るよ?」

「アリスは・・・・・・アリアちゃんの妹よ! あなたと同じ小学生よ!」

「なんですと!?」

 衝撃の展開に衝撃を受ける妹。

「良かったわね。楓。あなたにお友達が出来たわよ。」

「でもアリアちゃんの妹だから魔法少女だよ?」

「しまった!? ガーン!」

 この物語は超能力少女と魔法少女の対決なので、敵の人数が増えるのは、あまりよろしくない。

「ということで、アリアちゃんの苗字は大隣さんから秋葉原さんに改名しよう。」

「きっと本人が知ったら驚くね。」

「そこよ! 本人がいない所で勝手に決めるのが面白いのよ! アハッ!」

 迷惑な姉である。

「アリアちゃんは魔法少女でしょ。妹のアリスちゃんは運命の騎士ディスティニー・ナイトで登場させたから、運命少女にしましょう。」

「運命少女!?」

「人の人生を捻じ曲げることができるの。素敵な少女でしょ?」

「もっと苦しい運命を良い運命に変えることが出来る少女とか、言い方を変えることはできないの? お姉ちゃん。」

「無理! だって私はおバカキャラ~! アハッ!」

 完全拒否する姉。

「じゃあ、イリアちゃんの苗字は何に改名するんだろう? 本人が暫定名字の青山を手放すとは思わないんだけど。」

「それはその時に考えよう。アハッ!」

 細かいことは気にしない性格の姉。

「あ!? ウリアちゃんのことを忘れてた!? 上杉ウリアちゃんだから、うりゃあ! っと柔道少女? それとも、うりゃあ! だから売春少女?」

「嫌だよ!? 家の近所に風俗ができるの!? それに18禁になっちゃうよ!?」

 相変わらず少しズレている姉の発想。

「一人の○○少女が増えれば、一つの街が形成される厄介なシステムだわ。」

 神妙に考える姉。

「○○少女って、無限に作成できるしね。」

 相槌を打つ妹。

「決めた! ウリアちゃんの○○少女!」

 ついに姉が第三の○○少女を決めた。

「ウリアちゃんは・・・・・・コンビニ少女だ!」

 ウリアはコンビニ少女に決まった。

「お姉ちゃん、その心は?」

「近所にあると便利だから! アハッ!」

 決定理由は身近にあると便利な存在だからである。

 つづく。

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