第31話 一話一〇〇少女登場からの消去?

「主婦の危機だ!? 家計のピンチだ!? ガオー!」

 超能力が暴走し口から火を吐く母のひばり。

「お母さんのサイキック・エナジーが暴走している!?」

 心配する妹の楓。

「タイキック・エナジー!?」

「サイキック・エナジーよ!? お姉ちゃん! 少しズレてるよ!」

「久しぶりにタイキックって言ってみたかったんだ。アハッ!」

 姉の真理亜がサイキックをタイキックという流れはお約束。

「こうなった一話に一〇〇少女を登場させて、その一話で登場を終わってもらうのはどうかしら?」

 食費のために画期的なアイデアを母が提案する。

「それいいわね。○○少女キャラクターが増え過ぎたら、主人公である私の出番が減ってしまうから。」

「やっぱりお姉ちゃんの拘りは、そこよね。」

 天真爛漫な姉に呆れる妹。

「嫌だー! そんなことをしたら私の出番が無くなるじゃないか!?」

 お隣さんは意義を申し立てる。

「そうね。アリアちゃんで例えると、世界に出張中の両親の元に旅立ったと片付けることができるわね。ニヤッ。」

 ライバルが一人減ることに喜びを感じ不敵に笑う姉。もう一人のゾンビ少女は朝陽で片づけて退場してもらった。

「ああー!? 真理亜ちゃん顔が悪いことを考えている顔になっているぞ!? それに私たちは友達だろ!? 友達が困っていたら助けるのが友達だろ!?」

 生命維持のために必死に友達アピールするお隣さん。

「ワン・チームね!」

「そうだ! 一人のものは、みんなのものだ!」

 これが正しいワン・チーム。

「あのパンダちゃん・・・・・・お姉ちゃんのワン・チームは少しズレているんですけど。」

「え?」

 妹はお隣さんに姉のワン・チームを説明しようとする。

「私のものは私のもの! みんなのものは私のもの! ワッハッハー!」

 これが姉のワン・チームである。

「なんて恐ろしい女なんだ!?」

 目に映る姉に禍々しい妖気を感じるお隣さん。

「こんなお姉ちゃんでごめんなさい。」

 とりあえず謝罪する妹。

「分かったわ! 出番は減らすわ。その代わり条件がある!」

「やったー! ・・・・・・条件!?」

 お隣さんは条件付きで屈服することにした。

「登場する出番は減らす代わりに、ご飯は一日三食たべさせてもらうわよ!」

「いいよ! その条件、のったー!」

 ここに○○少女の人数を増やす世界的平和条約が締結された。

 つづく。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る