第27話 第二の少女現れる

「う・・・・・・苦しい・・・・・・体が重い・・・・・・まるで金縛りにあっているみたいだ!?」

 お隣さんのアリアが悪夢を見てうなされている。

「はあ!?」

 目を覚まし悪夢から解放されるお隣さん。

「な~んだ。なんだか重たいと思ったら私の布団の上にお墓が乗っていたのか。アハッ! ・・・・・・どうして私の布団の上にお墓があるんだ!?」

 目の前にお墓が乗っていて、ノリツッコミを披露するお隣さん。

「あの、これ。」

「手紙?」

 そしてお墓の上に少女が乗っていて、お隣さんに手紙を渡す。

「はい、お友達の真理亜ちゃんから預かってきました。」

「ありがとう。」

 手紙を受け取り読み始めるお隣さん。

「ほ~う、なになに。アリアちゃんへ。私のお家のお隣にお墓を作ってくれてありがとう。お裾分けにアリアちゃんのお家にもお墓を配備しておいた。楽しいことも怖いことも二人で分けましょうね。だって、私たち友達だもんね。アハッ!」

 姉の真理亜とお隣さんのアリアは大親友である。

「な・・・・・・な・・・・・・なんですと!?」

 今起こっている恐怖の可能性に気づいてお隣さん。

「のけいー!」

 お隣さんは布団の上のお墓を吹き飛ばし、自分の部屋から駆けていく。

「居間にも、お墓!? ソファーにもお墓!?」

 居間にも複数のお墓が置いてあった。

「お風呂にも、お墓!?」

 いい湯だな~っとお墓が入浴中だった。

「トイレにも、お墓!?」

 便器の上にお墓が座っていてオシッコができない。

「家中!? お墓だらけじゃないか!? どうやって暮らせっていうのよ!?」

 お隣さんの家の中はお墓でいっぱいで墓地、霊園になっていた。

「あら? お墓と共に生きる生活は快適よ? みんな死んだらお墓に入るんだから。今のうちにお墓生活に慣れてみて。」

 お隣さんに姉の手紙を届けた女の子がお隣さんに声をかける。

「そう言われてみればそうね・・・・・・って、あなたは誰?」

 知らない女の子が自分の家の中にいる不自然さに、やっと気づいたお隣さん。

「私? 私はゾンビ少女! 青山イリアよ!」

 女の子の正体は、第二の少女、青山イリアであった。

「ゾンビ少女!? 青山イリア!?」

 新たな少女の登場に戦慄を覚えるお隣さんであった。

 つづく。

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