第11話 PSI修行 イマドキ
「ああ~、何が何だか分からなくなってきた!? 目が回る!?」
姉の真理亜は、おバカキャラなので父と母の難しい超能力の話に目がクルクル回っている。
「お父さんとお母さんの話は古臭いのよ。仕方がないわね。私がお姉ちゃんでも分かるように修行してあげましょう。」
「おお! 楓先生! 救いの女神様!」
いつも優しい妹の楓が姉にでも分かりやすいようにサイキックを教えてくれる。
「お姉ちゃん、アニメ好きでしょ?」
「うんうん。アニメ大好き!」
「ゲームも好きでしょ?」
「うんうん。ゲームも大好き!」
妹の問いかけに素直に頷く姉。自分が分からないことには目がクルクル回って立ち止まってしまうけど、自分が分かることにはめっぽう強い姉。
「超能力って難しく考えないで、自分がアニメやゲームのキャラクターになったつもりでいいんだよ。」
超能力者の先輩の妹の言葉には説得力があった。
「さすが! 楓先生! 教え方がお上手で!」
姉は完全に妹に媚びへつらう。
「昔、お兄ちゃんが言っていたの。」
楓の超能力の師匠は、兄の一郎である。
「お兄ちゃん! ありがとう! 安らかに眠れ!」
姉は、まだ一度も現れない兄は天に召されたと手と手を合わせ、天に感謝する。
「こらー! 勝手にお兄ちゃんを殺すな!」
さすがの優しい妹も姉にツッコム。
「ごめん、ごめん。そんなに怒らなくてもいいじゃない。」
妹に圧倒されて謝るタジタジな姉。
「やってやる! やってやるぞ! 超能力なんか、アニメとゲームと同じだ!」
困った姉は大声で必死に話を変えにはいる。
「私はタイキック王になる!」
「サイキックだって! お姉ちゃん、少しズレてるよ!」
この流れはお約束。お約束で妹の追及から逃れるずる賢い姉。
「まずは念じる! はああああああああああああああああああああああああー!」
気合を入れて姉が超能力を高める。
「いでよ! 超能力の剣! サイキック・ソード!」
星戦争のフォースで光る魔法剣ライトセイバー瓜二つの剣を超能力で作って実態化させる。
「おおー! 光ってる! 光ってる! わ~い!」
姉は光る剣を振り回してチャンバラごっこのようにはしゃいで振り回している。
(すごいわ!? お姉ちゃん!? 超能力が使えるようになっただけで、こんなにも急速に成長するなんて!? やはりお姉ちゃんは、只者ではない!?)
無邪気に遊ぶ姉に恐怖を感じる妹であった。
つづく。
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