この二人、残酷なまでに求め合う。

物語はヘビーなDVのシーンから始まります。
その生々しい行為に読むのをやめることさえ考えたくなる、それほどリアルに、現実に即した表現が次々と登場します。
そして被害者の沙夜乃は思うのです。
「光を殺したい」と。いや殺すよりも酷いやり方で、と。

作者様はセルフリレイティングされていますが、登場するシーンはただ残酷なだけではなく、実に詳細まで見事に描写されています。
そしてこの三つのエピソード。これがとても重要な意味を持ちます。
new moonとhalf moonでベクトルが大きく異なることにお気づきでしょうか。
となるとfull moonは……。

正直この展開は全く予想ができませんでした。ここまで心が、良い意味で弄ばれることになろうとは、作者さまの技術には驚かされます。

是非あなたもこの重い扉を開いてみてください、ある程度の覚悟ができたなら。

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