最終話 これからの未来

 シュランメルトがサナートに帰ると、ネーゼとハーゲンがいた。


「どうするつもりだ?」

「しばらくはサナートに留まらせていただきます。やはりハーゲンと」

「ネーゼ様……。職務をないがしろにはしませんが、ネーゼ様との大切な時間、共に過ごさせていただきましょう」


 それを聞いたシュランメルトは、嬉しそうに笑った。


「決まりだな! 存分に楽しめ! そして二人の子供を見せてくれ!」

「まぁ……」

「もちろん!」


 二人の返事を聞き届けたシュランメルトは、清々しい表情でベルグリーズ王国へと帰還したのであった。


     *


「お帰りなさい、シュランメルト」

「ただいま、シャインハイル」


 帰還して早々、少々困った様子のシャインハイルと会った。


「ララさんが……。その、物凄くシュランメルトの帰りを待ちわびておりまして……」

「シュランメルト~~~~~! 寂しかったぞ~~~~~」

「のわっ!?」


 シュランメルトに抱きついてきたのは、結婚相手であるララであった。

 もともと恋愛感情を重視して結婚したため、ここまで熱を上げるのは当然ではある……の、だが。


「私と子供を作れ、シュランメルト! みんなで一緒に楽しく過ごすぞ!❤」

「なっ!?」

「ほら、私を負かせたのだ! もう一度強さを見せてくれ、シュランメルト!」

「ちょ、ま、待てララ!?」

「うふふ」

「元気だねー、ララちゃん」

「二人とも、見てないで助けろ……ぎゃふっ」


 かくして、シュランメルトはララに、寝室へと連行されたのであった。




 シュランメルト達の子供と、ネーゼとハーゲンの子供が出会うのは、そう遠くない将来の事である。

 が、それはまた、別のお話……。




(了)

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