第3話 咲の腹のなか
(とうとう頭くるくるパーになっちまったか)
さっきの言葉が理解できず咄嗟に口からでた言葉がこれだ。
(本気だよ、本気。私ってね、顔も可愛いし男の子からモテモテで、アイドルになるしかないって思ってた、だから私はアイドルになるの)
こんなに人前で言ったら引かれる内容を堂々と発言出来る時点でアイドルに向いてるかもなと思いつつ、ある疑問にもう一度振り返って考え、聞いてみた
(もう一個の方は?)
(浩太のこと好きってこと?)
(まあ、うん)
(それも本当だよ、浩太だけは私のことまじまじ見てこないし、興味なさそうだし、そういう人を振り向かせたくて、、、て考えているうちに好きになったの)
嬉しい、素直に嬉しい。でも、ん?まてよ?つまりここで、僕も好きと伝えたら、咲は僕に興味がなくなるのか。だけど、ここで断るとなると僕は何さまだ。考えれば考えるほど訳が分からなくなってきた。と、考えているうちに出た言葉が
(僕がマネージャーになってるよ)
後から振り返ると鳥肌立ちそうなセリフだが、好きとも伝えず、かつ、距離感を縮めるには最適な答えと自画自賛した。
これが遠回しではあるが俺らの付き合いのスタートである。この当時は付き合ってるとは思ってはいなかったが。
明日から、少しだけ朝の目覚めが良くなりそうだ
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