友達を消した
ある日。
国語でセリフのテストがあった。
アドリブで、古文の会話するっていう。
友達とペアになった。
でも。
ちょっかいかけられてるだけで、凄く仲が良いって訳じゃない。
-なんで、この子とペアなんだろう。-
-くじだったから、他の子でも良いのに。-
「あー。もー。なんであんたとなの?
このクラスじゃなかったら、言いやすいけどさ…なんでこのクラスなの?去年が良かった…」
そう言って泣き出す彼女に私は疑問しか浮かばなかった。
-そんな事、言われたって知らないよ。-
-くじで当たったんだから、早く現実を受け入れてよ。-
-私だって、好きでなった訳じゃないんだから。-
-なんで。なんで、そんな事を私に言うの?私の事、嫌いな訳?-
ーそりゃそうか。だって自分の成績かかってるもんね。ー
ーだからって、そこまで言う?ー
私の心が燃えるように痛くなる。
-友達って、何?-
黒い、霧が、私の体を、焼き尽くして行くように。
「まぁ、練習、しよっか。」
そんな事を思いつつ、そう言葉をかける。
彼女からの恨みの視線を感じつつ、練習を続ける。
-これが、終わったらどうせ、仲が保てるように、笑って、話しかけに行く。どうせ怒ったって伝わらないもの。多分そう。-
なんで、仲保つ必要があるんだっけ…
それは…なんでだろう…
-私は、友達がいなくなったって、生きていけそうなのに。-
そうやって、今日も一日が終わっていく。
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