第22話 雨天





最近、命にふさわしい、という歌を聞いている。

NieR:Automata というPS4のゲーム、そのダウンロードコンテンツでのエンドに使われた曲だったはず。


とある落ちこぼれの機械生命体が、廃工場で人形……ドールを見つけて大切にするようになったがその廃工場が戦場となってしまう。工場はもみくちゃにされ、彼が大切にしていたドール達もボロボロに。その結果、彼は悲しみや怒り、その他負の感情が溢れ暴走した。そして敵味方問わず攻撃してしまい、その後プログラムを停止させられ廃棄された。


他の機械生命体たちは、ドールが危険なものだと思い、日々おびただしい数を廃棄していく。


……しかし、落ちこぼれの生命体は、身体を停止させられたとしてもその意識はシステム内に閉じ込められていた。なので、日々壊されていく友人たちを、ドールたちを、今もプログラムの中から見ていると言う。


そんな話。



ストーリーが終わったあとに流れるPVでは、実際に人形たちが砕かれ破棄されていく様子が撮影されている。


約300体ものドールが、この撮影のため、壊されるためだけに生まれた。



頭を砕かれ、胴体に穴をあけられ、目を抉られ、その他様々な壊され方をしていくドールたち。


いのちのない無機物なのに、いのちのおわりをまざまざと見せつけられている気分になる。


けれど、目は離せなかった。

壊されていくドールたちはなんとも美しく思えたのだ。


是非、耐性があるかたは見てみて貰いたいと思う。

逆に、精神が不安定だったり、ドールが壊されるという言葉だけで心の悲鳴が上がる方々は見ないことをオススメする。


が、曲だけでも聞いてみて欲しいと思う。

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