第15話 火炎
自然のそのままで消えない炎なんて世界のどこにも無い。守っておかねば、それは必ずいつかは消滅する。
しかし、感情という炎は1度燻ると消えることを知らない。消さなければ、消す努力をしなければ消えることなんてない。そして、もしも必死に消したとしてもまたふとした時に燃え上がる。
夢を跨ぎ、炎を纏いながら走り続ける。
熱情を言葉に乗せて、音に乗せて紡ぐ。
迷いなく打ち込めたらどんなに楽だろうかと、いくつも立ち上がる火柱を前にそう思う。不安、悩み、怒り、悲しみがそれぞれ色を変えながらいつまででも私の前に燃え上がる。
炎の弱め方を、炎の消し方を、私はきっとこれからも模索し続ける。もしも消せやしないのなら、無理やりにでも燃料を断てるように。
余計なところに燃料を回す余裕なんざ、本来はないのだから。
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