ベビーステップ
「そうだ、自分でやればいいや、引っ越しなんて。」
私は、免許の期限が切れていないのを確認した。免許の写真は、結構若い顔立ちをしている。いつのまにか歳を取ったものだと思った。
厳密にいうと私は全くのペーパードライバーではない。交通事故に遭い、追突されて、相当な恐怖を覚えたので、もう乗るまい、と決意したのであった。
しかし、年月も経ち、必要があれば乗ってみるかと、思うまでには心の傷も癒えたのだと、我ながら思った。
まず、私は運転経験の間隔があきすぎて運転技術が衰えてしまったことに対して対策を考えた。そして私が行ったのは、「ゲーセン」であった。
ゲーセンでは、箱根の峠を走り屋が攻める、とかいう設定のゲームが置いてある。なるほど、これはある意味シュミレーターなのだ。
乗ってみる。そして、百円を投入。轟音とともにスタート。すると、車は壁に激突する。
「ああ、やっちまったな。実戦だと死んでるわ。」
そして、反対車線へ飛び出す、やがて、突然車は宙を浮いてムササビのようにグライドし始める。
うーん。これは実戦に役立つだろうか?
三百円を消費したところで、私はゲーセンを後にする。でも、確かに楽しくはあった。おっと、搬送でエキサイトしてもよくないな。
しかし、なんか妙な自信がついてしまうのであった。
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