第2話 カセットテープ

60分くらいのカセットテープにいっぱいロックなサウンドが入っていた‥

今まで部屋の隅っこに追いやってたラジカセが今や少年の目の前にあった‥

やっぱり好きな曲嫌いな曲があった、ギターの音がバンバンなってる曲が好きで、あまり鳴っていない曲が嫌いと言う単純な好き嫌いだった‥。

少年は何度も何度もカセットテープを聴いているうちに気付き始めた事があったんだ‥

クリーンな音と歪んだ音の違いはすぐ分かったんだけど、歪んだ音の中には色んな歪み方があって、クリーンな音の中にも色んなクリーンな音があるって事、ギターにも電気を使うエレキギター、生の音を出すクラシックギターやアコースティックギターとか‥

その中でもやっぱり少年の心を捉えて離さない音が、エレキギターのディストーションサウンドだったんだ。

強烈な歪み、攻撃的な音が耳から少年の心に突き刺さった。

少年は「いつかこの音でギター弾きたい」って思い、ずっとカセットテープを巻き戻ししながら、サディスティックエモーションを聴きまくっていた。

そのうちに、カセットテープが巻き戻しを繰り返したせいか、延びて絡み付いてダメになってしまいました‥

また少年は友達に「兄貴にカセットテープに録音して」って頼んだ時に兄貴から、「何が好きだった」?って聞かれて

少年は鼻歌で歌った‥兄貴は「あれね、サーベルタイガーのサディスティックエモーションね」

少年「そうです」

兄貴「そのバンドは解散したらしいよ、でもギターの人は他でバンドやってるよ‥何だっけなぁ‥」

少年「解散ですか‥ギターの音すごく好きで何度も聴いた曲何です‥」少年は解散と聞いてショックを受けました‥

そのは日、新しく作ってもらったカセットテープを家に帰ってから何だか聴く気にならなくて放置‥

何だか心に穴が空いたかのような気持ちになってしまいました。

しばらくすると友達から

「兄貴がね解散したサーベルタイガーのギターの人が行ってるバンドの名前ね思い出したって

!」

少年「何?何?」‥

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