エピローグ
春。
川野辺高校を卒業した僕たちは、市内の川野辺大学の文学部に通っていた。
そして、お互いの両親にも承諾を得て入学と同時に大学近くのアパートを借りて同棲も始めた。
まだ、家具や雑貨等色々と買い揃えているところだけど、今日は頼んでいた本棚が届いたので組み立てを行い部屋の模様替えをしてるところだ。
ネットでみて購入したイキアの本棚は安いのに大容量で、本が大好きな僕らには中々にありがたい。
今、引っ越しの段ボール箱から大きい本棚に僕と彼女の持っていたたくさんの本を並べているところだけど、これだけ本が並ぶと中々壮観だ。
「本に囲まれて、源君が居て、何だか幸せ」
「だな。僕も麗香がそばにいてくれて嬉しいよ。それに毎日美味しい食事も作ってくれるしね」
「ふふ~ん。お母さんに彼氏捕まえるならまずは胃袋よ!ってお料理沢山習ってきたからね。それに源君に"おいしい"って言ってもらえるの嬉しいし♡」
麗香も人見知りが激しいところは相変わらずだけど、以前よりは初対面の人とも話が出来る様にはなってきていた。
おかげで"残念"が取れてキャンパス内では普通に"美少女"として人気がある。
彼氏としては心配で仕方がないが、彼女曰く"源君以外は考えられない"との事だ。
そういえば、小宮と恩田さんも同じ大学に通っていて、僕らの家にも時々遊びに来る。恩田さんは会うたびに
「同棲とかいいなぁ~!ほんと、麗香に先越されるとは思わなかったよ!」
と小宮の事をチラチラ見ながら言ってくる。
小宮も大変だ・・・・
2人のイチャイチャぶりは相変わらずだけど、2人ともバスケは続けているらしく大学バスケ界でも活躍しているようだ。
麗香が僕と暮らし始めたので、1人で住むには不経済と竜太郎君もマンションを出て、高校の近くの1DKマンションに引っ越しをした。
近いのは便利だけど、同級生の溜まり場になってるそうだ。。。
彼も今年は受験。成績は結構良いと聞いてるけど何処の大学を受けるのかな。
そして、僕の数少ない友人である堀内は、大学には行かずに家業の肉屋を継ぐそうだ。今は親父さんについて商売の勉強をしているらしい。
近くにショッピングモールが出来たので、個人経営の肉屋は経営も大変みたいだけど、使ってなかった駐車場スペースを改装しイートインコーナーを作ってコロッケやメンチカツを販売したところ結構人気が出ているらしい。
今からの時代アイデア勝負だね。
友人や家族。様々な縁はこれからも続いていく。
そして僕も麗香もまだまだ未熟だ。
仲間に迷惑んかけることもあれば、失敗することや喧嘩することもあると思う。
それに学ぶこともたくさんあると思うけど彼女となら乗り越えていける気がする。
だって僕は彼女が「大好き」なのだから。
fin
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あとがき
ここまでお読みいただきありがとうございました。
「あたしってどう?」はこの話で完結となります。
朝の通勤電車で、最近では珍しいギャル風の恰好した学生を見かけて、何となく勢いで書いた第1話。隔日でのんびり話が思いついたら書こうかなと思っていたのですが、意外と話が思いついて気が付いたら本編(7年目の約束)同様日次更新していました。
執筆しているうちに梶姉弟や小山内君等のキャラも気に入ってきたので、本編でチョイ役として登場させるかもしれません。
また本編の他、本作の様なスピンオフ作品も継続して執筆いたしますので、拙い文書かもしれませんが、今後ともよろしくお願いいたします。
あたしってどう? ひろきち @hiro_1974
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