最終話 あの日の思い出

本日1:00,10:00に続いて3本目の投稿です。最終話となります。

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「この神社、楓だけじゃなくて私達にも大切な場所になっちゃったね」

「あぁそうだな」

お互いの想いを告げ、俺と綾子は恋人同士になった。

何だか凄く幸せな気分だ。

お参りをして、参道をお祭り会場に向かって歩く俺の手は、綾子としっかり繋がれている。


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祭り会場に戻り、待ち合わせ場所に行くと既に清水達が来ていた。


「遅いぞ~ 福島。村田と二人して何してたんだ~」

「ん?何だか綾ちゃん顔赤ぞw 手も繋いじゃって何かあったのかな~」

相変わらずこの二人は、、、


「神社行って綾子と二人でイチャイチャしてたら遅くなったわ。悪かったな」

「ちょ ちょっと太一君!!」

「いいだろ?隠すことでもないし」

どうだ!言ってやったぞ。


「そ そうか神社な。村田も頑張ったんだな。二人ともおめでと」

「うん。何だかよくわからないけど名前呼びする仲になったんだね!」

「あ あぁ ありがとな」

何だか調子狂うな。。。

俺の後ろで照れて恥ずかしそうにしている綾子。

来年の祭りもまた、いやこの先もずっと一緒に居られたらいいな。


『ヒュ~~ ド~ン』


「おっ打ち上げ花火始まったぜ」

「思ったよりも本格的にやるんだな」

会場近くの河川敷で打ち上げられる花火は約1000発。

町祭りのレベルで考えれば結構な量の花火だ。


「綺麗・・・」

夏の夜空に咲く大輪の花火

4人で見上げたこの時。

今日の事は多分大切な思い出としてこの先も忘れないと思う。


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長かった夏休みも終わり、2学期が始まった。

いつもと変わらぬ日常が戻ってきた。


いや、違うか。今は俺の横には綾子がいる。

1学期とは明らかに違う距離感。

最初こそクラスの奴らにからかわれたけど、そいつら曰く綾子の俺に対する視線は他とあきらかに違かったから、何となくこうなることも想像は出来たとの事だ。

それに気が付かないかった俺はやはり鈍感なんだろうか・・・


そして綾子が作ってくれた弁当を2人で食べ、部活で汗を流し一緒に下校する。

何気ない日常に彩りが添えられ日々を楽しく過ごしている。


ちなみに仲の良い木村に綾子との事を話したところ

「このリア充め!」

とお約束のセリフは言われたけど「おめでとう」とも言ってくれた。

やっぱりいい奴なんだよな。こいつとは長く付き合えそうだ。


そして、酒屋でのバイトももちろん続けている。

俺と綾子が名前呼びになったことで綾子の両親も察したのか、俺に対しての接し方がより親密になってきた。

綾子が言うには自分が長女だから酒屋を継ぐ婿養子に欲しいんじゃないかとの事だ。

「悪くないかもな~」

と俺が言ったら綾子も照れまくっていたけど、ちゃんと将来も考えないとな。


でも、まだ俺も綾子も高校1年生。高校生活も始まったばかりだ。

この先は部活に恋にちょっと勉強も頑張っていきたいと思う。

そして、壁にぶつかったら、あの日の思い出を胸にまた頑張りたいと思う。


to be continued in 7年目の約束


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あとがき


本投稿で最終回となります。

7年目の約束の0章的な形で書き始めたので、登場人物も一部上級生を除きほぼ共通です。予定より少し長めになってしまいましたが、7年目の約束は基本主人公カップルを追った話としているので、書きたかったサブキャラの出会いや馴れ初めもそれなりに書けたのかなとは思ってます。

拙い文書だったかと思いますが、ここまで読んでいただき本当にありがとうございました。

また気が向いたら本稿の主人公たちを題材にした話も書きたいとは思いますので、その際はよろしくお願いします。

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あの日の思い出 ひろきち @hiro_1974

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