第2話 チビと蝶

 今日も、いつもの散歩道。チビを連れて、自分とアカネも歩いている。なんてことのない会話をアカネとしている。チビは時々立ち止まっては、自分とアカネの顔を見つめている。そして、また、チビは歩き始める。

「こうも天気がよかったら、どこか遊びに行きたいよなぁ? アカネは、どこか遊びに行きたい場所ってあるのか?」

「ケンが行きたい場所でいいよ?」

「そっか~」

 自分とアカネは中学と高校が同じだった。今でもこうやって仲がいい。つまりは、チビが小さい時のことをアカネは知っている。こうしていると、チビは嬉しそうに尻尾を振る。なんだか、くすぐったい感じである。それは自分も嬉しいのである。

 すると、どこからか蝶が。それはチビの鼻にとまった。それを見て、自分とアカネは笑う。チビも笑顔のように見えた。なんてことのない、いつもの散歩道。チビの鼻にとまった蝶がまた飛んでいった。


続く

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る