第5話 永遠と絆

 永遠の部屋。


 永遠は自分のベッドで、絆はベッドの横に布団を敷き寝ていた。


「うち何で寝ちゃったんやろ…

 久しぶりやったのに、かけちゃんにも大介さんにも変なやつだって絶対に思われたやろな。」


「しかたないて。

 絆ちゃん、かけちゃんに久しぶりに会うんで夕べ緊張して眠れへんかったんやろ?」


「そうや。あんなに眠れへんかったのに、何で眠っちゃったんやろー」


「大丈夫。大丈夫。

 かけちゃんと大介さんには、家の掃除して布団も干してくれて疲れてたんやって、話しておいたし、そんな心配せんと大丈夫やから。」


「かけちゃんと二人で会うの気まずくて、かけちゃんが帰ってきたときに思わずキッチンに隠れちゃったんやけど…」


「サプライズ…笑」


「うちの話はもうお終い。

 永遠ちゃんはどうやったの?

 大介さんとの大阪観光。」


「楽しかったわー。

 1度しか会ったことない人やったけど、会話も自然とできたし。年の差も感じなかったなー。まあ、会話といっても、うちが喋っているのを優しく聞いてくれてて、大介さん自分のことはあまり話さへんかったけど。」


「話さなかったんじゃなくて、永遠ちゃんが話してたから話せへんかったんとちゃう?」


「そうかも!

 うち、お喋りな女やと思われてるわ!


 絆ちゃんから見て、うちと大介さんどう思った?」


「大介さんはええ人やと思うけど…

 永遠ちゃんには大人すぎるんじゃないかな?」


「そうかー?うーん?わからへん…


 絆ちゃんおやすみ。また明日な。」


「おやすみ。」


 ごめんな、永遠ちゃん。

 4人でお茶を飲んだ短い時間やったけど、大介さんは永遠ちゃんを幸せにする人じゃないと思ったよ。

 永遠ちゃんが大介さんのこと好きになりかけてたのわかっていたけど、うちはそれをストップさせる。

 堪忍な。


 ごめんな、絆ちゃん。

 絆ちゃんは大介さんのこと大人すぎる言うとるけど、ものすごーく可愛いところがあるの…

 でも、もったいなくて絆ちゃんには教えてあげられないわ。

 堪忍やで。

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