まず物語として、「男の子ではなくかわいい女の子が鈍器を武器に使って成長していく」のが斬新で凄く面白い!主人公のハンナは自分にドンくさい所があるのが分かっていても自分を卑下せずにしっかりと努力出来て、周りの人に感謝も出来て、自分の役割に達していて正直憧れるカッコかわいいさです!努力が全て報われる…とは難しいけれど、やっぱりそんな人は良い人にもきっと出会えるという雰囲気も大好きです!
王道の成り上がりスタイルと一人称の組み合わせがよく、読んでいて楽しめる作品である。さらに言えば、もう少し主人公を絶望の淵に追いやっても良かったかも知れない。真の絶望からもがいて苦しんでそこから出られた時、この一人称の文体は輝きを増すのだと思う。とは言え、それは主人公の性格変化に関わってしまう話である。物語を読んでいけば絶望加減もちょうどよかったのかのではないかと思う。