第20話 孤独と一人とひとり
それから、ずっと一人だった。別につらいなんて思ってない。LINEが来ないのも別にどうってことない。むしろゲームの邪魔にならなくてラッキーだ。
前と同じに戻っただけ…。そう言い聞かせてしまうのは私がまだ完全に元に戻れていないことを示しているのだろうか。何とも言えないが、今はそう言い聞かせるしかない。弱くなってしまったものを強くするのはとても大変だから。
ひとりというのは、一人でいても強い人は自分というものをきちんと持っていて、本当に強い人のことを言うんだろう。私の場合はひとりを演じているただの孤独な人間だ。はあ…日本語ってのは面倒だな。一人を言うのに孤独とひとりという言い方があるんだから。なんで…。
私が散々周りに冷ややかな目を向けて蔑んできたのは、私の周りで楽しそうにしていた人たちをひがんでいたのか。うらやましかったのか。分からない。…いや、きっと気づいてるんだろう。それでも、気づきたくなんてないんだ。今はまだ、気づかないふりをさせてよ。
生きる意味を求めて 東山 月菜 @Touyama
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