第19話 変わってしまった概念

 高校に入り、新しく男友達が出来た。私にとってはそれが普通だったのだが、他の人にとっては普通じゃなかったのだろう。何となく遠慮されている感覚はあった。しかし、いずれ慣れてくれるだろうと思って一緒にいた。

 夏休み開けてからだろうか、何となく避けられていると感じたのは。どうしたらいいのか分からなくなった。彼らは以前、私に女友達を作ることをしきりに勧めていたことを思い出した。…ああ、やっぱり迷惑だったか。私には、仲良くなろうとするとしつこくなってしまう欠点がある。おそらくウザくなったんだろう。そうなってしまったなら仕方がない。私は彼らと距離を置くことにした。

 前はうまくいっていたこと、なぜ今はうまくいかなかったのか、いくら考えても分からなかった。私には女友達がいない。いたこともない。今まで、友達と呼べた人間は男子だけだ。その男友達すら失った。男女間の友情は成立しないことも分かった。

 頼れる人間は一人もいない。なら、私は一人になるしかない。私はそう決断した。もう一度、あの幼い頃の一人でも何も感じなかった頃の自分にならないと。心を強くしないと。人と関わったことで弱くなるなら、最初から誰とも関わらなければよかった。

 私は、そう思ってしまったのだった。

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