第2話 学校にて
窓際の隅で外に目を向ける。明るすぎる青空をなんの感情もなく眺めていた。授業を聞いていたって何も面白くない。そもそも、教室なんて見たくもない。真面目に授業を聞いてる人、寝てる人、隠れてスマホをいじってる人、こそこそ会話してる人。見なくても何をしているかぐらい大体わかる。
…ああ、つまんない。授業がってわけじゃない。学校自体、何にも面白くない。授業を受けて帰るだけ。なんでこんなに暇なんだろう。休み時間とかに騒いでる人を見ると何がそんなに楽しいのかと思ってしまう。どうせ全員、相手に嫌われないように「だよね」とか「それな」とか在り来たりな言葉繰り返して同調してるだけのくせに。そんなに相手に気を使うことが大事なら、「個性が大事」とか言ってる大人は何を言ってるんだろう。そのくせして、浮いてる奴がいたら「もっと同調しろ」とか、矛盾してる。個性を出しながら同調して嫌われないようにするとかどんな器用な人間でもできないでしょ。
はあ…。空を見ながら私はため息をついた。
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