第30話 二重デート③

 その後、順調に鈴と祭りを回って。残す時間は残り30分になった。


 「ねぇ。やっぱり。私と付き合ってくれないよね」


 何を言い出すかと思えばまたその話か。

 俺には西川さんはいると何度も説明をしているのに、また鈴は付き合えないかと聞いてきて少しイラつき始めていた。

 

 「なんで、そんなに俺に執着するんだい」


 気になっていた事を俺は本人への配慮など一切無しで直接聞いた。

 

 「…一回、好きになった気持ちはそう簡単には消えない」

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