第16話 兄貴からの手紙②
「そういえば、今月のたいきにぃからの手紙が届いたよ」
紗季は一通の手紙を出してきた。
前にも少し紹介したが俺の兄貴は海外で働いている。
そんな兄貴は月に一回手紙と自分の写真を撮って送ってくる。
携帯を持っているのだから、携帯で話せばいい話なのだがこういうのは気分だと兄貴は言う。
『拝啓…とは、書いてみたもののそこまでかしこまることはなかったな。今俺はエジプトに来ている。ちょっと数日は連絡が取れなくなると思う。何故だって、古代ピラミットの中の財宝は俺がいただくからその為の準備で忙しくなるからだ』
何をしているのか兄貴は?
先月の手紙は確かニューヨークでスーパースターになると書かれていたのに。
手紙の写真は兄貴がピラミットの周りに爆弾を仕掛けている。
まさか。ピラミットを爆破させる気か?
「さくまにぃ。写真私にも見せてよ」
俺は黙って手紙をシュレッターに入れて粉々にしてやった。
「あ〜。なんで?」
紗季には悪影響になる。そう思ったから紗季に見られないようにしてやったそれだけだ。
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