第9話 お見舞い③

 「……………」

 

 「……………」


 沈黙が続く病室。

 見た感じだが、西川さんはどこにも怪我はないようだ。よかった。

 透き通るような白い肌と髪で綺麗な赤い瞳の西川さんに見惚れてしまい俺はなんて声をかけたらいいのか分からず言葉がででこなかった。


 「「……………」」


 二人ともが黙って静かな時間が過ぎていく。

 その沈黙を最初に破ったのは西川さんだった。


 「その…ありがとう」


 「?!…どういたしまして」


 始めて聞く西川さんの声はとても綺麗な声で少し驚いてしまった。

  

 「「……………」」


 そしてまた病室は静かになった。


 「……お大事に」


 もう話す事がなくなって西川さんは病室を後にしようとした。

 

 「待って。…あの告白の事。ごめん。あんなに目立つところで告白して」


 「…いいよ—」


 西川さんはこっちを向かなかったが許してくれたと思ったが違うかった。


 「—あの告白いいよ。付き合ってもいいよ」


 そういい残して西川さんは病室を出て行った。


 「……え?!えーーーーーー!」


 俺は西川さんとお付き合いを始める事ができた。

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