第X2話
一計を案じようにも「心を読まれる」。そして何か対策をしたとしても「未来を予知される」。加えて「あちらの方が戦力が高い」。要求はかいつまんで「現実世界と電脳世界での活躍(活動)の禁止」。「生命を取る気はない」のが救いだ。だが廃人にでもされそうな雰囲気を感じる。配信者(廃人)なだけに。はは。まぁ、多分、嘘をついてる。
「いいだろう、ならひとつゲームをしよう。ぼくが負けたらこの世界の牢屋に入れるなりなんなりすればいい。ただしぼくが勝ったらお前の盗んだ「ぼくのPC」を返してもらう。そうだな、それからこの世界から帰してもらうからな。」
「返還と帰還、条件が2つ?ならもう一つ、こちらが勝った時は「バーチャル探偵あるあるの持つ全ての権利」をもらうよ?」
この際、PCには尊い犠牲になってもらうか…?
「いいだろう、未来予知をするお前相手に状況を複雑化させても読み負けするだけだ。」
選択肢がない。こちらが流れを掴むしかないだろう。
「提案するルールはトランプの「ハイ&ロウ」。シャッフルはこちらがやらせて貰う。何しろイカサマをやろうとすればお前には必ずバレるからな。」
「良いよ、まぁこちらが干渉出来るものには出来る限り干渉してイカサマをする、そんな神性は自覚してる。」
トランプは用意してある。78あるぼくの探偵秘密道具のひとつだ。ただぼくもイカサマの類は出来ないし仕込みもしてない。これは…純粋な勝負だ。
そして勝負が始まった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます