誓いの言葉

インドカレー味のドラえもん

死ではふたりをわかてない。

 プロポーズの時の事、今でも覚えているわ。

 貴方は安物でごめんなんて口にしていたけれど、貴方があれを買うためにずいぶん無理をしていたの、私知っていたのよ?

 それにしてもお給料三ヶ月分だなんて、貴方って意外と古風な考え方をしていたのね。そんな事を初めて知ったのも、思えばあの時だったわ。

 でもね、指輪なんて何でもよかったの。こんな事を言うとせっかく良い物を選んでくれた貴方に悪いのかもしれないけれど、わたしは貴方がめてくれるのなら、それこそ縁日で買えるような玩具でも良かったのよ? 

 ふふっ、結局は私のお父さんが反対して、駆け落ち同然に結婚する事になったけど、それまでの生活を捨てても十分に幸せだったって、胸を張って言えるわ。

 だからあの時と同じ、なにも変わらないの。

 私たちを隔てるのものが、お父さんから病室の壁に変わっただけ。


「言ったでしょう? 貴方がくれるものなら、なんだって嬉しいって」

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誓いの言葉 インドカレー味のドラえもん @katsuki3

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