第21話 フェブラリータウンからの手紙 10
親愛なるオリヴィアへ
朝ごはんの前にさっきの手紙を出して、朝ごはんのあとにこの手紙を書いているの。
さっきの手紙はまだポストから回収されていないと思うから、何事もなければ二通一緒に運ばれて、一緒にオリヴィアのところに届くのでしょうね。
読む順番を間違えないでね。
こちらの手紙は十月XX日の二通目よ。
朝起きたら、アデリン叔母さまが部屋に居なかったの。
ホテルのフロントの人に訊いたら先に朝食を済ませて散歩に出たってことだから、別に問題はないんでしょうけど――
夜中のこともあるし、ちょっと心配だわ。
ルイーザはルイーザで、一人になりたいとか言ってどこかへ行っちゃったし。
そうそう、ルイーザにね、ビスケットをもらったの。
フェブラリータウンの食料は幻みたいなものだから、そればかりを食べていると町を出た途端に餓死してしまう恐れがあるんですって。
どういうことなのかしら?
あとで訊こうと思うものばかりがどんどん溜まっていってしまうわ。
キャロラインより
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