第8話 謎の風景画についてのメモ
一八七二年に、我が友人、トーマス・ピークスが購入した絵画について。
老舗の画廊であるXXを訪問し、その年に出品された絵画のカタログを確認。
タイトル
『失われし神殿都市』
灰色と赤茶色の二色のみで描かれた風景画。
幼いパトリシア・ピークス(パトリシア・ルルイエ)はこの絵に夢中になり、クレヨンでの模写をくり返した。
(当時の使用人の証言に基づく)
パトリシアの母親のイザベラはこの絵を気味悪がり、パトリシアのスケッチブックを破り捨てた。
風に飛ばされたスケッチブックの切れ端をサン・ジェルマン・ルルイエ伯爵が拾ったことにより、パトリシアとルルイエ伯爵が出逢った。
※この神殿都市がルルイエ伯爵の先祖の故郷?
当時の画廊のオーナーに取材。
・トーマスは得意客。
・あの絵はトーマスのもともとの好みではない。
・トーマスが絵を購入したのは、画家の境遇に同情したから。
・画家は一年前に大きく報じられた大量殺人事件の生き残り。
風景画『失われし神殿都市』についての奇妙な都市伝説
・グラスゴーの海岸に流れ着いた怪物の皮をキャンバスに使っている。
・一年前の大量殺人事件の被害者の血と、その引き金となった連続不審火事件の犠牲者の灰を混ぜた絵の具で描かれている。
・神殿都市では、我々が知るどんな神話とも異なる神が奉られている。
・画家は神殿都市の巫女の末裔。
※いずれのウワサも真偽は不明。
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