第6話 茅野のお願い

鈴木先生が俺と花澤の前に連れてきた茅野美咲との自己紹介が終わり、鈴木先生が俺と花澤にお願いごとを言ってきた。

「実はお願いというのはここにいる茅野についてのことなんだ。単刀直入に言う。茅野を付け回しているストーカーを捕まえてほしいんだ」

ん?ストーカー?どこかで聞いた言葉だな。そう、体育の授業の終わりにクラスの女子2人が会話していた内容だ。

「ストーカーとかなら警察に相談した方がいいんじゃないでしょうか?」

花澤は当たり前のことを言った。

たしかに素人がストーカーに関わると危ないし、逆恨みされて俺らにも被害が及んだらたまったものじゃない。

「そうですよ。ストーカーとかはさすがに・・・」

俺が話している途中で鈴木先生が俺の耳元で言ってきた。

「お前も体育の授業が終わった時にこの話を聞いて、この件を使って花澤をクラスに馴染ませられると考えていたんだろう」

確かに俺が今日この場に持ってきたアイデアは、このストーカーの件を俺と花澤で解決して被害者に花澤はストーカーから助けてくれた恩人ということで一人目の友達になってもらおうと考えていた。

「というか、なんで俺が体育の授業終わった時にストーカーの件を聞いていたということを知っているんですか?先生は俺のストーカーですか?」

「なんで知っているかはどうでもいいだろう。このお願い受けるか?受けないのか?」

まぁ鈴木先生にバレてしまっているなら仕方ないな。

「そのお願い事受けましょう」

俺は茅野に言った。

花澤は俺の発言を聞いたときは驚いていたが、鈴木先生が耳元で何かを言うと花澤は納得してくれた。


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