第3話

俺と楓が二人共一目惚れしていたことを知ったその日の夜、翔哉は仁と電話していた


「二人共一目惚れしてたってなんかおもしろいな!まぁ、翔哉は嬉しかったんだろ?」


通話越しにもわかる仁がニヤニヤした顔が


「そりゃ嬉しかったさ、両思いだったし...お前絶対今ニヤニヤしてるだろ!」


あいつ絶対ニヤニヤしてんな...なんか腹立つ


「いやぁ?ニヤニヤしてないぜ?そんなに疑うなよ〜ニヤニヤしてそうに見える?」


仁はそう返事をした


「お前今朝の一目惚れしたこと言ったから今日はお前のことは信じねぇからな」


今朝はほんとに仁のせいでめっちゃ焦った


「おぉ俺今日信用ないのかー!まずいな〜まぁ、今日のことは水に流そうぜ?ブラザー?」


ケラケラ笑いながら仁はそう言った


「誰がブラザーだ!お前弟ちゃんといるだろ!まぁ、別に怒ってないし良いけどさ」


俺はその事は別に水に流してもいい


「そっかそっか!おー、もう11時じゃん、俺もう寝るわー!翔哉おやすみ!また明日な!」


そろそろ寝るか


「俺もそろそろ寝るわ〜、おやすみーまた明日!」


そう言い通話を切った


「はぁ、明日は楓とどんな感じで会えばいいんだろ...」


額に腕を置き悩んでいた






ちゅんちゅんちゅん...


「ん...眠...ってもう朝かよ!?」


昨日考えてたらいつの間にか寝てた!

しかもあっぶねぇもう7時30分じゃん、仁呼びに来るぞ!?


明らかに寝坊した翔哉


ピンポーンとインターホンの音が聞こえた


「やっべ、仁きた!?」


入学してから2日目だしネクタイの締め方をうろ覚えでしか覚えてねぇ!!


「おっしゃ!できた、行ってきまーす!」


ドアを開け、仁に挨拶しようとした時


「お、おはようございますっ!」


何故か仁と楓が一緒にいた


「おはよう!ってえぇ!?なんで楓がここにいんの!?」


え、ご近所さんだったり...?


「よっ!翔哉!楓ちゃん連れて来たぞー!」


一人だけテンション高すぎだろ...


「楓ってもしかしてご近所さん?」


うん、気になるもん


「結構近いです...昨日夜に仁さんに言って連れてきてもらいました...!」


照れながらもそう言ってくるのがめっちゃ可愛いです...


「ま、将来のお嫁さんだもんな!」


ケラケラと俺達二人をいじる仁


「お前ほんと人からかうの好きだな」


仁はずっとこんな感じで俺とか他人をいじるが何故か嫌われないんだよなぁ、俺も仁のこと嫌えないしな、やっぱ人柄かな〜


「将来のお嫁さん...将来のお嫁さん...」


お顔が真っ赤っかになった楓がボソボソ言っている


「おい、仁どーすんだよ」


このままだと遅刻すんぞ...


「任せたぜ?未来の旦那!」


親指を立て、物凄いいい笑顔でそう言ってきた


その日三人は仲良く遅刻した


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