第2話
仁と話しながら席に向かうが、ふとした時にはまたその子を魅入ってしまう。
「お前どんだけ惚れてるのさ、話しかけてきたら?」
そんなさらっとレベル高いこと言うなよ...
「流石になんて話しかけたらいいのかわかんねぇよ...」
「恥ずかしがり屋だな〜」と笑いながら、
「そんじゃ俺話しかけに行ってくるわ!お前の事も紹介しといてやる」
ニヤニヤしながら仁は神城さんに話しかけに行った。
俺は自分の机に鞄を置き椅子に座ったが、仁と神城さんが俺の真隣で話しているので会話が全て聞こえてくる。
「俺の名前は加藤 仁!気軽に仁って呼んでくれ!まぁ、苗字でもどっちでもいいけどな!」
(仁は誰にでも積極的に行くタイプだからいいよなぁ〜俺なんて絶対無理だわ...)
俺はそう思いながら欠伸をした。
(やっぱり眠いな...)
布団に潜り込めばすぐに寝れるレベルだ。
ウトウトしている俺に仁はいきなり俺の肩を叩いて神城さんに紹介した。
「こいつは幼馴染で高橋 翔哉っていうんだ、こいつ楓ちゃん初めて見た時一目惚れしたんだってよ〜!ちょっと前に「俺は一目惚れなんて絶対無い」とか言ってたくせに...おい、翔哉肩揺らすなって!すまんすまん悪かったって!」
急に言われて俺はめっちゃ恥ずかしくなり仁の肩を掴み激しく揺らした。
「おいコラ仁、口止めしてなかった俺も悪いが俺が恥ずか死んじゃうからやめろ!」
俺顔赤くなってないよね!?やっべ、マジで恥ずい...
俺と仁が言い合ってる隣からクスクスと笑い声が聞こえた。
「仁さんに翔哉さんですか、二人共仲良いんですね!それと、私の名前はは神城 楓です、
気軽に楓って呼んでください!」
ニコッと笑いながら自己紹介をしてくれたがまたしても俺は神城さんの笑顔に魅入ってしまいそうになる。
「それと、翔哉さん?後で少しお話しませんか?」
神城さんが聞いてきた。だが、俺は即座に返答した。
「全然OKです!」
長い長い校長の話を聞き、入学式は終わった。そこから俺は神城さんと二人で少しお話することになった。
「神城さん、お話ってなんですか?」
入学式を終え、誰も居なくなった教室に神城さんと俺は居た。
「翔哉さん、楓でいいですよ?それとお話の内容は今日の朝のことです。」
仁のやつ要らないこと言うから...何言われんだろ...
「私.....」
まさか「私あなたの事が苦手です!」とか言われないよね...今朝のことがあるからそれは何も言えないが...
「私...翔哉さんと同じで私も翔哉さんのこと一目惚れしたみたいです...」
頬を染めながらそう言った。
ん?今俺に一目惚れしたって言った?え?まじ?
「翔哉さんが教室の扉のところに居たのを中から見て気づいたら目が翔哉さんについて行って...話す時も平然を装っていたけど、内心は凄くドキドキしてたんです...」
衝撃の事実だ、まさかこんな事があるなんて...
「かみ...楓、俺の事が好きってこと?」
いきなりそう言われて俺の頭の中は混乱した。
「うん...けどね、けどね!告白とかした事ないし、いきなり付き合うってなるのも嫌だから、もし、もし翔哉さんが良ければお友達から始めませんか!?」
楓からの提案。だが、俺はそれは正しいと思った。いきなり付き合うのは俺も違うなと思っていた。
「わかった、俺でよければ喜んで!」
そして俺と楓は握手をした。
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