第139話 夢のエピローグ

 まだ歓声はやまない。

「ララ!」

 格納庫へ戻ってきたララを迎えたのは、ユウの抱擁だった。

「よかった……」

「……うん」

 硬く、たくましい胸に抱かれ、ララの口からため息がもれる。

 背中にまわされた手のひらから、じんわりと、心臓のあたりへ、ぬくもりが広がってくるような気がした。

「……ごめんね」

「なにが」

「あたし……コクピットをつぶすのなんて、全然なんでもないの」

「……」

「お金がかかってても、かかってなくてもそうなの」

 ジョッシュから、いまはコクピット狙いが禁止だと聞いたときは確かに気が抜けたが、別にそれも、自分にとっては意味のないルールだったのだ。

 ユウに見られたくなかったのは、おそらく、戦争や制約という裏づけがなくても、人を殺せてしまう自分。

「わかったの。あたしきっと、そういうふうにできてるの。だから……」

「俺もわかってた」

「え?」

「はじめて会ったときから、ララは容赦なかった」

「う……」

「だから、いまさらだ。そんなふうに縮こまることない。これからだって、気に入らないならすぐに手を出せばいい」

「うう、なんか、複雑」

「でも、そうだ。命がけの戦いをしてるのに、コクピットを狙うななんて俺には言えない」

「ユウ……」

「そんなララだから、俺たちも頼りにしてるんだ」

 ララはひとつ鼻をすすり、ユウの胸板へ顔をこすりつけた。

「なんかあたし……なに悩んでたのか、わからなくなっちゃった」

「人の悩みなんてそんなものさ。誰かに話したら、八割方は解決するんだ」

「ユウも、そういう悩みあるの?」

 ユウはただ、微笑みで返した。

 そこへ……。

「カウフマン」

「ジョー、怪我をしたのか!」

 場内清掃車に引かれて、ナーデルバウムが戻ってきた。

 なんともひどいあつかわれようだが、これが闘技場の流儀だ。好試合を見せても、負ければゴミ同然。嫌ならば勝てということだろう。

 ナーデルバウムにつきそうジョーブレイカーは、パイルクラッシャーにかすめたかどうかして、左肩を押さえていた。

「誰か医者を……!」

「問題ない」

「なに言ってるんだ、一応みてもらったほうがいい」

「構うな」

 決して荒げたわけではない静かな声であったが、有無を言わさぬその迫力に、ユウはそれ以上なにも言えなくなってしまった。

 ジョーブレイカーは、四肢を折り曲げ、死体のごとく横たわるナーデルバウムを見やり、

「手を貸せ」

「え……?」

「シュナイデを降ろす」

 その胸部装甲板をのぼりはじめた。

「ま、待ってくれ」

 これは当然、追いすがらざるを得ない。

「いまの彼女は危険だ。様子がおかしかった」

「もうその心配はない」

「どうしてそう言える」

「送信機を破壊してきた」

「送信機?」

「絶えず命令を送っていた。私を殺すようにと」

「だ、誰が、いや、どこから……」

「……上だ」

「ジョ、ジョー!」

 取りつくしまもなく答えたジョーブレイカーは、コクピットハッチわきにしゃがみこみ、外部開閉装置のハンドルを九十度、回転させた。

 シュッ、という排気音。

 ひとりでに、ゆっくりと持ち上がったハッチのその内部を見て、ユウは驚愕した。

「こ、これは……?」

 普通コクピットと聞いて想像するのは、モニターにかこまれたシートと操縦桿、フットペダルである。

 しかしナーデルバウムにはそれら、映像機器も、入力機器さえも存在しなかった。

 シュナイデはただ、巨大なゴーグル付きのヘルメットを装着した状態で、背もたれを深く倒したリクライニングシートに横たわっていただけだったのである。

「シュナイデ」

 さして驚いた様子もなくコクピットに入りこんだジョーブレイカーが、ヘルメットを脱がせ、まるで妹を呼ぶかのようにささやきかける。

「シュナイデ」

 紺のラバースーツに包まれた細い腕が、静かに持ち上がった。

「……ジョー、ブレイカー……?」

「そうだ」

「……命令を」

「その必要はない」

「ああ、博士……命令を……」

 そう言ってシュナイデは、再び、がくりと首をたれた。

「大丈夫なのか?」

「うむ」

「俺は、どうすればいい」

「そこで待て」

 ジョーブレイカーは、痛むはずの左腕をシュナイデの首下へ差し入れ、その上半身を抱き起こした。

 艶やかな松葉色の髪がかき分けられ、そのうなじがあらわになると、

「あ……!」

 またしても衝撃の事実だ。

 シュナイデの盆の窪に、極太のケーブルが接続されている。

 しかも、ジョーブレイカーがそのつけ根をねじり、ぐいと引くと、プラグのようなものが五センチも刺さっていたことが見て取れた。

 シュナイデが並の人間でないことはわかっていたが、これはどうも、理解の範疇を超えている。

 盆の窪に開いた『差しこみ口』は、すぐにせり上がってきた金属のふたによって、ふさがれた。

「彼女は、いったい……」

「いずれ話す」

「連れていくのか?」

「……」

「わかった」

 戸惑いながらも、ユウはジョーブレイカーの持ち上げたシュナイデの身体を、ハッチの外から引き上げた。

 と……。

「う……」

 ラバースーツ越しにも感じる、若々しい張りに満ちた乙女のふくらみ。柔らかな腰まわり。

 目をふせたあどけない顔と、わずかに開いた唇は口づけを待っているようで、ユウは思わず顔をそむけた。

 これは困る。

 こうした不意打ちが、一番困る。

「カウフマン」

「あ……や、やっぱり、ジョーが連れていってくれ。頼む」

 ジョーブレイカーは眉ひとすじも動かさずにシュナイデをかつぎなおし、五メートルほどの高さを、軽々と飛び降りていった。


「あれ。ユウ、大丈夫?」

「え、な、なにが」

「顔赤いよ」

「あ、ああ、暑いから」

「そっか、そういえばそうかも」

「ああ、早く帰ろう」

「うん」

 ララは飛びつくようにして、ユウの左腕へしがみついてきた。

「幸せなふたり。いいわね、ぶち壊してやりたくなる」

「あ、変態」

「あ、は、は」

 それは、しゃなりしゃなりと、用心棒をひとり連れて現れたスコルピアであった。

 もはやララの中では『変態』という位置づけで確定してしまったようだが、当の本人はもちろん、そんなものは気にしていない様子だ。

「なんか用?」

 警戒心もあらわにララが聞くと、

「かわいい子」

 と、顔を寄せ、ちろり、その鼻頭をなめる。

「気持ち悪ッ!」

 ララは力いっぱい突き飛ばしたが、それも、スコルピアを喜ばせただけだった。

「スコルピア」

「ええ、ええ、わかっていてよ。まずはこれ」

 ふたりのコートと太刀が、連れの用心棒から返された。

「そしてこれ」

 と、キャスター付きの荷台に乗せて運ばれてきたのは、積み重ねられた木製の金箱六ケース。

 中身は、

「とりあえず、半金の三億」

「さっ、三億ぅ?」

 ララは、飛び上がって驚いた。

「こ、こ、これ、なんのお金?」

「それは……」

 まさか、自分の命の値段だとは言えない。

「バングのこころざし。そんなところかしらね」

「へ、へぇぇ、太っ腹ぁ」

「とりあえず確認してちょうだい」

「あ、見る見る見る!」

 美しく敷き詰められた大金貨の列を目のあたりにして、ララは笑ったり驚いたり、ころころと表情を変えてはしゃぎまわった。

「まだ、このあたりにいるんでしょう? 明日には、もう半金も用意しておくわ」

「わかった。それじゃあ……」

「あら、おみやげはこれだけじゃなくてよ」

「え?」

「他に必要なものがあれば、なんでも言ってちょうだい」

「いや、それは……」

「いいのよ」

 スコルピアは、ユウの耳もとへ唇を寄せた。

「これは、あなたが自力で手に入れたお金。あたしたちは、本当のこころざしをあげたいの」

「……バングが、そう言ったのか?」

「ええ。あの人は、『スウィーティ』のためならなんでもしてよ」

「そのわりに……」

「そのわりに?」

「今日は、意地が悪かった」

「あ、は、は、は。退屈していたんでしょうね」

「む……」

 ユウは憮然となった。

 その退屈しのぎのお遊びに、命を賭けてしまったのか。

「惜しかったわ。いいおもちゃが手に入るところだったのに」

「……」

「さあ、なんでも言ってちょうだい」

 ジョーブレイカーが、一歩進み出た。

「カーゴが一台欲しい」

「ジョー?」

「このL・Jも連れていく」

「結構よ。すぐに手配しましょう」

「あたしは飴!」

「ああん、いやらしいのね、イチゴちゃん」

「なんで?」

「俺は……」

「そうよ、あなたはなにが欲しい? ユウ」

 しばし首をひねったユウは、はたとひざを打った。

「新年の飾りだ」

「ええ?」

「今日、買い忘れたんだ。山ほど欲しい。荷車いっぱいだ」

 ララの目も輝く。

「ううん、荷車ふたつ……みっつ分!」

「祝い菓子も欲しい」

「これもいっぱいね!」

 ユウとララは顔を見合わせ、あははと笑った。

「どうだ?」

「ええ、まあ、それがお望みならね。でも……あ、は、は。まさか、吸血鬼一家がそんなものを買いに行かされるなんて、とんだ笑い話だわ」


 この日はこれで別れることにし、ユウとララはジョッシュの案内で、再び市壁の裏口から外へ出た。

 もう深夜も深夜。夏ならば、あと一時間もすれば薄明るくなろうかという時間帯である。

「あああ、まったく散々な一日だったぜ」

「それはこっちの台詞だっての!」

 ララは、ジョッシュのすねをしたたかに蹴り上げた。

「痛ぇッ!」

「あんたが声なんかかけてくるから、こんなことになるんだから!」

「やめッ、やめろ! この、ガキ!」

 負けじとジョッシュも腕を振り上げたが、こちらは、ユウのひとにらみで動きが止まる。

「へ、へへへ……」

 裏社会の帝王たる吸血鬼のお気に入り。それにたてつく勇気は、この男にはない。

 マンムートを鉄機兵団に売るなどもってのほか、ということも、いまならば理解できるはずだ。

「わかってる、わかってるよ」

 と、愛想笑いを浮かべ、わざとらしく、ララの頭をなでた。

「あんたとは、もうこれきりだからね」

「当然だ」

「せいぜい、長生きしなよ」

「ああ、おまえもな。ほら、さっさと行け。行っちまえ」

「ちょっ、なにさ!」

「俺はまだ、仕事が残ってるんだ」

「どうせ金勘定でしょ」

「ああ、それのなにが悪い。俺はいつか、帝都に闘技場を持つんだ」

「あ、そ」

「いいか、絶対来るなよ」

「誰が」

「絶対だぞ。絶対、そのつら見せるな」

「はいはい、さよなら!」

 こんな調子でそびらを返したジョッシュは、ララと、べえ、と、舌を出し合い、戸口の奥に消えた。

 あとには、嘘のような静寂と、暗闇のみが残った。

 ……ふぅ。

 小さな小さな、ララのため息が聞こえる。

 そうだ。その気持ちはよくわかる。まるで、今夜のことすべてが夢だったようだ。

 ララの涙。ララの相棒。

 スコルピア。吸血鬼。そしてシュナイデ。

 立て続けに事が起こり、そして消えていった。

 左腕に視線を落としても、目の慣れていない闇の中で、ララの表情はまったく見えない。

 ただ、腕を抱かれている感触だけがある。

 かぎなれた、ララのにおい。

 いまは泣いていないだろうか。

 いまは、元気が出ただろうか。

「ユウ……?」

 ユウは自分でもわからぬまま、見えない力に引かれるように、顔を差し寄せていった。

 心臓が高鳴っている。

 もうすぐ、ふれる……。

「!」

 そこでユウが、パッと身を離したのは、近くで光石灯が光ったためだ。

 眼下のララも光の出所を向き、身を硬くしている。

「ジョー……?」

「いや」

 L・Jカーゴのジョーブレイカーとは、正門前で合流することになっている。

「誰だ!」

「あ、あの……」

「あ! あんた、さっきの……」

 まさに、この場所でララを待っていた、ジョッシュの手下。あの少年であった。

「あんた、ここでなにしてるわけ?」

 と言うララは、ユウが先ほどまでしかけていたことに、まったく気づいていない様子である。

 ユウは胸をなでおろし、少年にもっと近づくよう言った。

 少年は、素直に従った。

「……殴られたのか」

「あ……はい、その……」

 少年は、赤く腫れ上がった顔をぬぐうような仕草をした。

 その指先が小刻みに震えているのは、随分と前から、ここで待ち受けていた証拠に他ならない。

「用はなんだ?」

 ユウが聞くと、少年はうつむいて口を閉ざしてしまった。

「名前は?」

「……ロビン、です」

「俺はユウだ」

「……」

「なにか、用があるんだろ」

「あの……」

「ああ?」

「俺も……俺も、連れてってもらえませんか!」

 ユウは目の前の少年を、まじまじとながめた。

 ここを出て行くために全財産かついできたのだろう。先とは違う厚手のコートを着こみ、腰には短剣、パンパンにふくらんだ古い布カバンを肩から下げている。

 ぐっと、指先が白くなるほど握りしめた手はあかぎれで血がにじみ、目は、言ってやったぞという高揚感で光っていた。

 こちらの正体をどこで知ったか、など、問う必要もないだろう。もう下部まで、噂は広がっているのだ。

「俺、L・Jも、ちょっとだけならあやつれます。掃除でも、洗濯でも、なんでもやります。俺もう、ここにいるのは嫌なんです!」

「……」

「お願いします。お願いします!」

 少年、ロビンはついに、雪に手をついて頭を下げた。

「ユウ……」

「……ああ」

 ユウもまた片ひざをつき、ロビンの冷えきった手を取り上げた。

「歳は?」

「十八……です」

「正直に」

「十……五」

「戦争で、家族を?」

「たぶん。わかりません」

「そうか」

「あの……」

「連れてはいけない」

「え、ど、どうして!」

「マンムートは避難所じゃない」

 目をむいた少年を、ユウは、力をこめて見すえた。

「仮に俺たちについてきたとして、ロビンはなにをする」

「なにって……」

「俺たちには目標がある。ロビンにはあるのか。炊事洗濯がそれなのか」

「う……」

「そんな半端な考えでも、一度マンムートに乗せれば、俺たちのリーダーは守らなければならなくなる。俺は、彼に余計な命を背負わせたくない」

「じゃあ!」

 あふれ出した熱い涙をぬぐいもせず、ロビンの腕が、ユウの襟をつかんだ。

「じゃあ、俺はどうすればいいんですか! もう戻れないのに、どうすれば!」

 こうして荷物をまとめて出てきてしまったからには、裏切り者として追っ手がかかる。

 捕まれば、待っているのは血の制裁だ。運よく命を長らえても、一生を奴隷のようにすごさなければならないだろう。

 それが、暗黒街の掟。

 ユウもよくわかっていた。

 ……しかし。

「その気があるなら、俺が口をきいてもいい」

「え……」

「俺がバングに一筆書く。そうすれば、ロビンは自由だ」

 ロビンの目が、聞きなれない自由という言葉に戸惑い、泳いだ。

「そのかわり、ここから先は自分の足で歩くしかない。この街を出て、自分自身の力で、住む場所と仕事を見つけるんだ」

「俺、無理です。いまさら……」

「できるさ、まだ若いんだ。目を開いて、いろんな町の、いろんなものを見て歩くといい。レンガひとつでも、きっと発見がある」

「でも……」

「ロビン」

「は……はい」

「行くんだ」

 襟元をつかむロビンの手から、震えが消えた。

 おまえならできる。その想いを乗せてうなずくと、ユウを見上げるその目の中に、みるみる、先ほどの勇気がわいて出て、

「行きます」

 はっきりと、答えが返ってきた。

「俺、行きます。だから、手紙、書いてください!」

「ああ」

 ユウは喜んで、ロビンがカバンから引っ張り出したノートに、バングへの手紙を書いてやった。

「この一ページ目を、必ず、バングの身内に見せるんだ。そうすれば、きっと上手くはからってくれる」

「はい!」

「ジョッシュの手下に捕まったときは、構わないからこう言うんだ。俺は、レッドアンバーのヒュー・カウフマンから、バングへの手紙を預かってきた。俺に手を出せば、ただじゃすまないぞ」

「はい」

「そして、これを見せる」

 ユウは、自身の財布から大金貨を一枚取り出し、ロビンの手のひらへ握らせた。

 一万フォンス。ただの使い走りが得るにしては、破格すぎる報酬である。

 もちろん、ロビンのような子どもがおいそれと蓄えられる金額でもなく、だからこそ、ユウのものだという真実味が増す。

 これは、この旅がはじまったときから緊急時用に持ち歩いていた、ユウのへそくりとも言えるものだった。

「これは、返さなくていい」

「え、でも……!」

「いいんだ。これだけあれば、ゆっくり、仕事が選べる」

「あ……」

「それに……いまは金持ちだからいいんだ」

 手のひらの金貨を見つめ、それを、ぐ、と握りこんだロビンは、同じ腕で顔をこすり、深々と頭を下げた。

「メイサのご加護を」

「は、はい、あの……ユウさんも!」

 そうしてロビンはもう一度、遠ざかっていく光石灯の明かりに向かい、頭を下げた。

 そして金貨を握りしめ、胸を張って、裏口へと歩きはじめた。


「なあ、ララ」

「なに?」

「俺、昔、彫金師になりたかったんだ」

「え、なに、突然?」

「いや、もしかしたら、そんな道もあったのかもしれないな、と思って」

「そっか……うん、あたしはねぇ、魔法使い!」

「ハハ、ララらしいな」

「いまなるなら、お菓子屋さんかなぁ」

「俺は、錠前も作ってみたい」

「先生とかもいいかもよ」

「ララは盗人も向いてる」

「ええ? なにそれ」

 笑い合うふたりの手は、互いにまったく知らぬ間に、固く、結び合っていた。

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