ハジけろ!プチスキット!2
『頼りなあの子はピンクの子』
ピ「ついに僕のBIGイベントウィークリーがやってきたな」
トロ「コミケデスネ~」
ピ「それだけじゃない。コミケ全通からの、年越しそば打ち大会からの、おせちオーバンブルマイだ!」
トロ「ブ、ブルマ!? ブルマパーティーデスカ!? ブルマ盛リデスカ!?」
マッ「なんて素晴らしい撮影会なのでしょう……」
隼「大盤振る舞いだ。食い物とかで盛大にもてなすことだよバカども」
凛「うるせぇわかってら」
ナル「ピーラー! おばあちゃんに食材の発注頼んできたわよ!」
ピ「さすがデブ子!! 用意周到がハンパねぇ!!」
ナル「デブ子じゃなくて富士子!!」
トロ「コミケ行クニシテモ~、外出デキルデスカ~?」
ピ「もちろん、マッケンに頼む」
マッ「フフフ……僕もコスプレイヤーさん達を撮りに行くので……特大の風穴を開けてやりますよ……」
凛「もはや破壊活動が楽しいだけじゃ……」
カス「よっしゃあああああ!! 俺達もお出かけタイムだぁぁぁぁぁ!!」
凛「急なやる気!?」
ナル「念願のスイーツパラダイスよ!! んもう死ぬほど食べてあげるんだから!!」
トロ「(ああ、ついにゴジラならぬフジラが解き放たれてしまうのか……)皆サン、オ気ヲツケテ~」
ナル「トロちゃんは行かないの?」
トロ「イエ~ス。特ニ用事ナイデ~ス(ママに見つかったら怖いし)」
マッ「また一人だけイイ子ぶる気ですか……そのゴミ虫みたいな神経は称賛します……」
凛「んだとゴラァ!!」
ピ「貴様はごちそう抜きだ!!」
凛「え~ん泣いちゃう!!」
ナル「富士子の荷物持ちとして使ってあげるわ!」
凛「やだよ」
カス「そういえば、よく考えたら俺も用事なんかねぇな」
ピ「カスは僕の軍資金を出してくれるんだろ!?」
マッ「いえ、僕に最新の一眼レフを……」
ナル「富士子のお土産代兼荷物持ちよ!」
カス「相変わらず金づる扱いが激しいな!!」
トロ「カスサンハ~私ト、オ勉強会デース!」
カス「年末くらい休ませろ!」
ピ「お前が金を出してくれないんなら何も買えない!!」
マッ「撮影会が……!」
ナル「食べ放題が……!」
カス「今年はここでまったりしてようぜ~。お年玉が入らねぇと俺も大盤振る舞いできねぇんだよ」
ピ「なん、だと……!? お前の存在価値を疑う!!」
マッ「リーダーのくせにショボいですね……」
ナル「残りの有り金を全部出しなさい!!」
凛「こいつらクズだな」
カス「ピーラーは後払いで誰かに代行を頼めよ。マッケンだって撮影会はここでもできるだろうし、ナルシーはピーラーに美味いもん作ってもらえばいいだろ」
ピ「代行!? そんな、頼めるやつなんて……」
マッ「ここの生徒は撮り飽きました……。コスプレをしてくださる人なんて……」
ナル「ピーラーはデザート系は不得意なのよ! スイーツ作りが得意な人なんて……――あっ!!」
カス&トロ「?」
ピ「いる!! いるじゃねぇか!! 我がライバルにして二次元にどっぷり漬かっていそうなやつが!!」
マッ「いますね……。脅せばなんでも着てくれそうな人が……」
ナル「この間見たわ! 美味しそうなパイを焼いてるところを!!」
カス「それってまさか……」
トロ「ピーチサンデ~ス!」
ピ「そうと決まれば急いでリストを!!」
凛「でも、ピーチさんって軍資金あるのかな……」
マッ「さて、新しいカメラでも組み立てますか……」
凛「お前自分で作れるんじゃん」
ナル「食材の追加発注しなくちゃ!」
凛「食堂の経費が!」
カス「これで一件落着だな。ハッハッハ!!」
~・~・~・~・~・~・~・
――12月28日。
桃「──ななななんですかあなた達!! なんで私の部屋を知ってるんですか!! しかも女子寮は男子禁制なのに!!」
ピ「いいから黙って代行しろ!!」
マッ「早くこの服を着てください……」
ナル「とりあえず生クリームたっぷりのショートケーキね!!」
桃「どゆこと!?」
凛「ピーチさんモテモテですね~」
隼「見ろよ、寝床にぬいぐるみがたくさん置いてあるぜ。ガキかよクスクス」
ピ「僕の代わりにコミケで大盤振る舞いしてこいって言ってんだよ!! これがリストだ!!」
桃「合計20万円ってなんですか!!」
マッ「まずはじめは某鬼娘のメイド服を……ウィッグはピンクで……」
桃「ラムの得意料理は蒸かし芋よ!」
ナル「あとはマカロンとかレモンタルトとかティラミスとか、まあ作れるものは全部作りなさい!」
桃「私そんなに万能じゃないです!!」
凛「私も真理ちゃんにもらったぬいぐるみを置いていますがガキですか!? ガキって言いたいんですかこのろくでなしのカスポンタン!!」
隼「誰がカスポンタンだ!」
桃「人の部屋で喧嘩しないでください!」
ピ「全通ならこの3倍の額はするぜ! 後でカスが全額払うから夜・露・死・苦!」
桃「私が先に払うんですか!? そんなお金あるわけないじゃないですか!! というか、私コミケには行かないですよ!!」
マッ「お次は某Grand Orderのメインヒロインで……」
桃「顕現せよ、ロード・キャメロット!!」
ナル「レシピがあれば作れるでしょ! それくらいなら富士子が用意してあげるわ!」
桃「私だってそんなに暇じゃないんです!!」
凛「凛ちゃん泣いちゃう!! ホントに泣いちゃう!! 泣きすぎて消えちゃうくらい泣いちゃう!!」
隼「泣き虫なところは兄妹そっくりだな」
王「呼んだかな?」
桃「会長!?」
ピ「なんで行かねぇんだよ!! 桃子神拳かましてこいよ!!」
桃「意味わかんないです!! 人混みは苦手なんですよ!!」
マッ「そんなあなたには、ダンベルを何キロ持てるとかもはやどうでもいい系の筋肉フェチっ子を……」
桃「だから着ないですってば!! 肩がほぼ裸だし!!」
ナル「マーカーロン! マーカーロン!」
桃「マカロンは食べたことすらないです!!」
凛「お兄さんなんか呼んでませんよ。どこからわいたんですか」
隼「泣き虫な上にウジ虫か」
王「君達が不法侵入をしてるって世麗奈くんに聞いたから来ただけなのに酷いよウッウッ;;」
世「いちいち泣かないでください」
桃「世麗奈助けて!!」
ピ「お前はそれでもオタ女代表か!!」
桃「なんですかそれ!! そもそも私は、格闘系のゲームやアニメが好きなだけで、最近のアニメ市場には詳しくないんです!!」
マッ「文句の多い被写体です……やっぱり入浴中に隠し撮りをするしかないですね……」
桃「聞こえてますよ犯罪者!!」
ナル「じゃあ作って食べてみればいいじゃない!」
桃「だからそんなに暇じゃないんですって!!」
凛「不法侵入ですって。早く出ていってくださいよ変態隼人さん」
隼「お前ぶっ飛ばすぞ」
王「ぼぼぼ僕は下心なんてまったくないよ!?」
世「落ち着いてください。会長一人では大変かと思いまして、一応バカハルも呼びましたのよ」
熱「こんなところにもふもふの布団があるぜい!! 俺っちちょうど一休みしたかったところなんだ!! おやすみダァァァ~イブッ!!!!」
桃「イヤァァァー!!!! 布団がケガれちゃうぅぅぅぅぅぅモモモモモモモモモモモモモモモモモモモモモモモモッ!!!!!!」
ピ「出たぁぁぁ!! 桃子神拳!!」
熱「あびろばぁぁぁ!!!!!!」
凛「一休みどころか永遠の眠りに……」
隼「おい、口から緑色の液体を噴き出したぞ」
王「まさか、マサハル君に化けたエイリアン!?」
世「さっき飲んでいたメロンソーダでしょう」
マッ「しかし……よく考えたら副会長さんの写真なんてまったく売れていませんでした……。やはりコスプレといえば元祖巫女装束のマリマリです……。マリマリの写真を買いたいトロさんがカスさんにおねだりをして……トロさんには甘々なカスさんが無尽蔵にお金を出して……僕の懐は湧き水の如く潤うでしょう……。ちょろ甘ですね、フフフ……」
マリ「モルモル、なんの計算してるの?」
ナル「こんなところにピーチ味のポテチがあるじゃない! 新作かしら! 見落としていたなんて富士子の恥だわ! バリバリムシャムシャ」
桃「もぉぉぉぉぉ!! 皆さん、好き勝手するなら出ていってください!! 私はコミケにも行かないしコスプレもしないしスイーツも作りません!!」
ピ「ちっ、しょうがねぇ。ネトゲ仲間に頼むか」
凛「最初からそうしろよ」
マッ「マリマリがいるのであなたはもう不要です……」
凛「真理ちゃんを返せー!!」
ナル「はぁ!? ふざけんじゃないわよ! 富士子の年末年始を台なしにする気!?」
凛「凛ちゃんもスイーツ食べたーい!」
桃「私だって大掃除とかしなくちゃいけないんです!!」
世「そうですわ。あなた方が校内を荒らさなければ、そこまで時間はかからないで済んだというのに」
王「いっそみんなでやる? 大掃除」
ナル「掃除なんてマッケンのロボがあれば一瞬で終わるわ!」
凛「そういえばそうデース。っていうか、スイーツ作りロボも頼めばいいのでは?」
マッ「そんなつまらないものに僕の時間と経費をかけろというのですか……。相変わらず腐った根性していますね……」
ピ「料理は人の真心がこもってるから意味があるんだよ!! このポンコツ無神経が!!」
ナル「ほんっとなんにもわかってないわよね! おバッカトロちゃん!」
凛「酷いよウッウッ;;」
隼「泣くなって」
桃「まあ、皆さんが大掃除を手伝ってくださるというのなら……作ってもいいですけど……」
ナル「言ったわね! 言ったわね!! 女に二言はないわよ!!」
ピ「しょうがねぇ! この際、僕もスイーツ作りを極めてやるか!」
マッ「それでは裸エプロンでお願いします……」
桃「絶対に嫌!!」
凛「……ところでピーラーさん、今年の冬コミは四日間開催だから今日が初日なんですが、気づいているんですかね。まあいっか♪ ハハハ☆」
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