第5話 ザルツブルクへ

本日は、レンタカーを借りてザルツブルクまで牧子の運転でドライブです。

予定どおり早くおきて、(詳しく書くと、5時に起きた私が、寝ぼけて起きない牧子の布団をひっぺがして)、ちゃんと6時半に昨日場所を下見したレンタカー屋に到着しました。

私たちのアパートから交通機関を使って30分ぐらいの場所でした。


爽やかな金髪と黒髪のイケメンスタッフが二人、にこやかに私たちの受付をしてくれます。

契約書の紙を確認すると、日本円で5万円ぐらいの表記が。

なにこれ??

この金額はなんなの?と聞くと、もしも車をぶつけた場合に発生するデポジットの金額でした。

この、ぶつけた際に発生する保証金。っていうのを理解したのも、金髪のイケメンが、両手をぱっとひろげて、ぱしん!と、手を打ったゼスチャーでだけどね。

私たちが、「え?保険入ってるのに、なんで5万も預けないとだめなの?カードでこの金額仮押さえってことだよね?」

と、理解せずにぶつぶつ話し合ってるのをみて、事故をゼスチャーで表現してくれたのでした。

私たちの英語力のほどがわかるな。

「あー。クラッシュざカーした時のことね?」

と、ルー大柴的に理解した私の言葉に続き。

金髪イケメンも、クラッシュザカー!と続ける。。

簡潔な英語で話せよ。無駄な時間かかっただろうが。

と、自分の英語力のなさを棚に上げ、若干いらつきながら

おーけーおーけー。と、クレジットカードを差し出した。


そして、ここで問題発生。

その、デポジットの5万円を私のクレジットカードで切ろうと思ったら、予約者名(運転手の指名)と、同じカード名義じゃないとクレジットカードが使えない。とのことで、牧子に言うと、クレジットカードで散財して、今枠が空いてないとのこと。

はー???

私の、たっぷり利用額があるカードが使えないとなると・・・。

つーか、デポジットに5万もかかるって書いてた???

と、いらついてもどうにもならないので。

「キャッシュで!」

と、押しきり。私の財布に入っていた現金と、牧子のもっていた現金をかきあつめ、やっと、5万を現金で預け、借りる予定の車まで歩いていく。

ちなみに、私たちの隣のカウンターでは、インド人ぽい見た目の黒いおじさんが、私たちと同じように、デポジットの5万で、「金がない!」ともめていました。

そりゃそうだ。なんで15000円で借りる車の価格より、預ける金額の方が高いんだよ。

15000円しかもってきてない客もいるだろうよ!

ホント、

今思い返しても謎なのよね。

日本でレンタカー借りるときに、保険に入る金額(1500円ぐらい)支払う以外に、保証金で5万もカードで仮押さえされたことないしね。

外国人対応システム?

そんなこんなで、みなさんも海外でレンタカーを借りる際は、保証金がいくらなのか、確認してから借りましょう。


やっと、本日私たちが借りる、マニュアル車を店から外にでて見に行きます。

車をぐるっと外からみて、ここに傷あるね。と、元からある傷の場所をスタッフと一緒にチェックして、借りる前の状態と同じ状態で返す約束をします。

牧子が運転席の左側(外車だから)、私が助手席の右側に乗り込む。

「ちょっと、ワイパーも動かしてみ、外車だから右側ワイパーね。」

と、私が牧子に指示

運転歴は、牧子より私の方が長いし、外車に関しての知識も私の方があるのだ。

だいたい、18で免許を取った時から、乗ってる車は右ハンドルの外車のみ。

この当時乗ってるワーゲンで3代目。

親の車は左ハンドルの外車のみ。

国産車はほぼ運転したことがない私。

ということで、ワイパーを牧子が動かすと。

助手席側の私の前にあるワイパーが途中までしか動かない。

「ちょっと!」

と、日本語で言いながらワイパーを指さすと。

金髪イケメンが、

「今日この車しかないんだよねえ。」

と、すまなそうに、ごめんごめん。と手をあわすので。

「イケメンだからしょうがねーな。」

と、牧子と顔を見合わせ。

「だいたい、ほかに車なかったらどうにもならないしね」

と、このワイパーが微妙な車ででかけることにしたのである。

しかし、このワイパーがぶっ壊れていたことが、のちのち私たちを救うことになるとは。


レンタカー屋の駐車場から、市街地の国道にでる時に、マニュアル車の運転大丈夫!とほざいていた牧子は、一発エンスト。

「おい!マニュアル大丈夫じゃないのかよ!」

と、私に怒られるも。

「だって、私もちょっとは久しぶりなんだもん!」

と、逆ぎれする始末。

「放射能から逃げてきて、こっちで事故って死んだら笑い話だろ!うちの親もびっくりだわ!」

と、つっこみつつも。

まあ、まっすぐぐるぐる走りなよ。方向とか気にしないでさ。訓練訓練。と、事故らないことだけと年頭にいれて走れよ。と指示。

牧子を逆上させて運転に支障が出てもあれなのでね。

というか、クラッチ云々以前に、車道のラインはみ出したりして一瞬命の危険を感じたのよね・・・。

ここらへんで、ウィーン市街の交通事情に触れておきましょうか。

まず、日本と違うのは進行方向が左右で違うこと。

これは、左側通行の日本と同じ国はイギリスぐらいと昔聞いたことがあるので、そうなのだろう。

だから、基本は逆走しないように注意しなければならない。

基本以外で、驚いたことといえば、信号が縦になっているところが多い。

札幌でいういと、車用の信号は一般的な横向き。路面電車の信号は縦向き。と、車と路面電車の信号が分かれていたりするんだけど(今現在は、車と路面電車の信号は一緒になりました。そしてなんだか信号も横向きが減り縦向きに。)

ウィーン市内の信号は、え?あれ路面電車の信号じゃないの?みたいに設置されているのが車用だったりするのでわかりづらい。

そして!

ここ。かなり驚いたんだけど。

対向車との間に、自転車用のレーンがある。

どゆこと??

車と車がすれ違う道の真ん中に、ちょっとしたレーンがあって、自転車がここを走っているのだ。

バンっ。

と、車の屋根を誰かにたたかれ、窓の外をみると、自転車にまたがった男が、私たちの乗った車の屋根をたたいた模様。

なんだこいつ。と、思い見やると。私たちの乗った車が、その自転車のレーンをまたいで停まっていたから、自転車野郎の道をふさいだ形になっていたのだ。

それを、理解した牧子がゆるっと車をずらして事なきを得た。

「え。どういうことこれ?」

「対向車との間に、自転車走ってるんだけど。」

「ちょっと!今思い出したんだけど。前に札幌の道路でさ、車と車が行き交う真ん中を自転車で走ってる外国人がいて、こいつ頭いっちゃってんな。と思ったことあったんだけど・・・・。

これが理由か!今やっと理解したわ。」と、私。

そうなのである。

前に、札幌の国道で、ふらふらと、私の車と対向車との間を、自転車が走っていて、ひかれてぇのか!と、どなりそうになったことがあったんだけど。

明らかに見た目が白髪の外国人と思われるおじさん。

あのおじさんは、自国のルールを日本で守っていたんだな。と、数年たったこの時に理解したのでした。

まあ、日本で自転車走行する際は、日本のルールに従ってもらわないと困りますがね。

そんな私たちも、自転車は道の端っこを走る。という、固定概念が崩れた出来事です。

周りをみると、ひかれてぇのか!の群れのような、自転車利用者が、私たちの乗った車と対向車との間をすいすい走っているのでした。

この、交通ルール考えたやつ頭沸いてるだろ。

と、牧子と車の中で罵詈雑言したのは言うまでもない。


なんだかんだいって、直進のみに集中して、ぐるぐる走っていると、マニュアル車のクラッチのタイミングなんかを思い出してきたらしい牧子。

エンストが数回あったのちは、スムーズに走りだしてきた。

「なんか、さっき高速みたいなのに乗ったよね?」

「うん。この車ETCの料金は込みだから、大丈夫だけど。」

適当に走っているときに、リンツ。と書いてある青看板を発見。

「リンツ方面だったはずだから、リンツの看板むかって進んで。と指示。

道なりに走っていくと、高速道路っぽいものに入った感じがした。

感じがした。と書いたのは、日本でいう高速道路乗り口みたいな、柵が上に上がるシステムのところを通っていないからである。

「あ、アウトバーンか、もう高速みたいなもんだね。」

周りを走っている車の速度が速い速い。

「えー。これってどのぐらいスピード出せばいいの?」と、運転している牧子が若干びびっている。

「高速なんだから100キロは出さないとだめだろ。」

100キロどころか、160ぐらいは平気ででている周りの車たち。

「私そんなに飛ばしたことないから、マリちゃんが運転の方がよかったねー。」と、いまだにビビる牧子。

こんなに飛ばせて、すかっと気持ちの良い道路だな。と思っていた私と、牧子の感覚がここまで違うとは。

制限速度なんかない!という感じで飛ばしまくっているアウトバーンをうらやましく思う私。日本もここらへん見習ったほうがよい。

「てかさ、だれも車線変更の時にウインカーあげてなくない?」

「あ!それ私も思った。だれもウインカーあげてない」

「ウインカーあげないどころか、車間距離もちかっ。」

「だよね。こんなくっついて、スピードだしてる・・・」

「交通事故死亡率ナンバーワンとか言われてる北海道の人間のほうがずっとマナーいいぞ。これ。」


 そうなのである。ウィーンのアウトバーンでは、車線変更ぐらいでは、だれもウインカーをあげない。今はどうかしらんが。その当時はそうでした。

「あんたちょっとスピードあげなよ。流れに乗れてないじゃん。」

「えーっ。なんか、流れに乗れないんだよね。」と、言っていた牧子が、

「あっ、あのびゅんびゅん追い抜いてる白い車。あの車の後ついてってみることにする!」

と、ターゲットを決めた模様。

ザルツブルクまでは、適当にその飛ばしている車についていくことに決めました。

あの車についていく。

それだけに集中したのが良かったのか、結構なスピードで車を追い抜いていく牧子。

快適快適。

「なんか、窓の外の景色が北海道だな。」

運転は牧子にまかせて、私は世界の車窓から。のごとく窓の外をぼんやり眺める。


 風力発電の白くてでかい風車が数台、風に煽られぐるぐる回っている。

あとは、ほぼ、緑地帯である。

もう一度いう。

北海道かよ。


そんな、風景を横目に見ながら、なかなかに快適なドライブを楽しんでいる私たち。

「さっき、受付の黒髪イケメンが、このレンタカー屋に日本人がきたの初めてだっていってたよね。」

「うん、めっちゃ笑いながら、ファーストタイムって連呼してたもんね。」

「てことはさ。あの旅行会社の近くでレンタカー屋を探していた日本人観光客は結局レンタカー屋にたどり着けなかったんだね。」

そりゃ、あのバウチャーじゃたどりつけんわ。

と、あははと笑う。

まあ、今笑っている立場の私たちも、かなり間一髪だったのだが。

前日に、レンタカー屋を確認しようとしていなければ、私たちも同じ目に確実にあっていたのだ。

レンタカー屋にたどり着けなければ、これから2泊の先払いしているホテルの代金も帰ってこず(当日キャンセル不可だから)、レンタカー代ももちろんかえってこず。さんざんだったはず。

今こうしてドライブしていられることに感謝。

あの外国人スタッフのお姉さんにも感謝。

そんなこんなで、ザルツブルクの降り口までは、比較的快適にドライブして到着。

ここらへんで、私たちは今日泊まるザルツブルクのホテルに簡単にたどり着けるもんだと思い込んでいた・・・


地獄はここから始まるのである。


  アウトバーンのザルツブルクの降り口を降りてから、1時間後。

グーグルマップでホテルまでの地図を印刷していたんだけど。

何度確認しても、ホテルまでの地図が間違っている。

1時間もぐるぐる走ったのち、地図が間違っているという結論に達した私たち。


「どう考えても、この地図おかしいよね?住所がザルツブルクにあるホテルなのに、なんか、この地図に従っていくとさ。ザルツブルクからでちゃってない?」

2019年の今じゃ考えられないことであるが、その当時のグーグルマップは結構いい加減なところもあった。

今じゃ、アイフォンでグーグルマップをひらいて場所にたどり着けないことなんてほぼないが。


ということで、車を停め、私が車を降りて、そこらへんを歩いていた外国人男性二人組に、地図を持って訪ねると。

その二人組は、地図を確認し首をかしげたのち、地面を指さして。

「ドイチュ」

と、言ったのだ。

は?

ここが、ドイツっていうこと??

「なんか、ここドイツらしいよ」

「オーストリアでちゃったってこと?」

「そうらしいわ。ザルツブルクで降りたのに、なんでドイツだよ。」

「違う国に入ってもわからないものだね」


  日本人的に、ほかの国と地続きっていう感覚にうとい私たち。

ほかの国との境界線とかって、万里の長城みたいに、ぐるっと線引きされているイメージがぬぐえない。そんなわけはないのだが。

最低でも、高速道路のインターな入り口があるイメージだったんだけど・・・



気を取り直して。


「ドイツからオーストリアに戻ろうぜ」

「そういえばさー。車借りるときに黒髪のイケメンに、オーストリアだけ?って確認されてたんだけど、ドイツきちゃったね。」

「別にちょっと入ったところでGPSついてるわけでもないんだから問題ないだろ」

「車にGPSついてたりしてね。」

と、冗談をいいつつ、またオーストリアに戻るべく、車を走らせます。

冗談を言い合っていますが、一時間無駄にさまよってる私たちはこの時点で結構疲れています。そして、言葉もどんどん乱雑に。


ところで、みなさんお気づきだろうか。

私たちが普段、ドイツドイツといっている、あの国の正確な発音は。

   ドイチュ。


なのである。


 ドイツ車。と発音すると、なんだか知的で機能的な車ってイメージを抱くが、ドイチュ車と発音してみてください。

日本でいう、赤ちゃん言葉。

「まさか、ずっとドイツって発音だと思ってたドイツがさー。ドイチュって

かなりな衝撃だよね。」

「うん。ドイツの古城めぐりツアー。だと、なんか知的な感じだけど、ドイチュの古城めぐりツアーだとさ。なんか、あほばっか集まりそう。」

私達の勝手なイメージであるがしかし。

本来、日本語として定着させる前に、ちゃんとした発音を精査する機関はないのだろうか?

と、ふと疑問に思うのだ。

「コンセントとかさ、日本で勝手に作った英語みたいな英語じゃない言葉って、全部英語に正してほしいよね。英語勉強するときに、そういうのかなり2度手間でいらつくわ。」

「わかるー!やっぱりドイツもドイチュって日本語にするべきだよね。」

「私に単語1つにつき500円払ってくれたら、全部の英語、正しい発音のカタカナに変えてやるっつーのに。」

そんなことを話しながら、オーストリアから知らないうちに出ちゃったので、オーストリアに戻るべく車を走らせる。

しかし、先ほど話していた英語の発音に関しての問題は、即刻誰かに正してもらいたいものだ。

ウォーターとか、海外で発音しても通じない代表格である。ワーラー。もしくは、うぉーらー。と、表記すればよいものを、ウォーターなんて間違った発音を子供のころから刷り込まされているから、日本人は英語が苦手なのだ。

ウォーターって発音を広めたやつって、たぶん。

明治時代に英語にふれた人なんだろう。いつまで、明治の発音が公用語になっているのだ。

そして、間違った英語の発音で発音しないと、海外かぶれしちゃってる。みたいな風潮も、日本人、英語の発音くそ下手問題を助長している。

さて、本題に戻ろう。

まずは、ドイツからオーストリアに戻らねばならないのだ。



ちょっとさ、この地図じゃだめだから、住所で聞いてみようよ。トラック運転手なら詳しいんじゃない?

ということで、広い駐車場があるどこかの会社みたいな敷地に停車。

トラックの運転手さんに道を聞くも、英語がお互い微妙な感じ。

「あそこの建物の中の人に聞いたらいいよ」

と、アドバイスをもらい、その知らん会社の中に入ってみると。

中には、50すぎぐらいのひげのおじさんが一人。

道を聞くと、快く教えてくれました。

そして!

このおじさんの後ろの壁には、でかい地図が貼ってあったのです。

神の助け。

そして、このおじさん、英語の発音めちゃ聞き取りやすい!

親切な、どこの会社か知らん、会社のおじさんのおかげで、無事ドイツ脱出。オーストリアに戻ってきました。


しっかし。

さっきまで信じていた、ホテルまでのルートガイド(大手サイトの、ぶっ○○ぐ、どっとコム。による、案内には、


ロータリーの三つめを右に曲がるって、どこからの三つめじゃ!

そのぐらい、オーストリアはこの、ぐるぐるロータリーが大好きで、道の途中に必ずあります。

丸いロータリーの中にはいって、自分が行きたい方面の出口からでるシステムなんだけど、その看板の文字をちゃんと確認しないまま、焦ってでちゃうと、行きたい方向に行けません(あたりまえだけど、結構やりがちなんだよね)

なので、方向を記した看板の字が見づらいときは、そこをでないでぐるぐる何度も回りましょう。ちびくろサンボのトラのように。

これが私たちが何度も違う方向にでて学んだ、ロータリーを失敗しない唯一の方法です。(あたりまえか。)

おじさんの丁寧な説明のもと、ホテルの住所近くまでやってきました。

ホテルの外観の写真を手に、ずっと探しているのに、そのホテルらしい建物がみつからない。

なぜだ・・・。

だめだ。自力で見つけられる気がしない。

また誰かに聞くか。

ということで、道を歩いていた老夫婦にホテルの写真を見せて聞きます。

「あ!このホテル知ってるよ!」って感じで、ヤーヤー言ってるので、道を聞きたいのだが、この親切で満面の笑顔の老夫婦、ドイツ語しか話せない模様。

めちゃドイツ語で説明してくれているんだけど理解できず。

うーん。どうしようかな。って空気がお互いに流れたときに、そのおじいさんが、

「そこのあんた、英語話せるか!」

って、道の先を歩いてきた人を呼び止めてくれて。そのジョギングしていたスポーティな服装のお姉さんの通訳でやっとホテルの場所がわかりました。

ふぅ。なんとかたどり着けそう。

そんなこんなで、ホテルの場所を見つけたと思いきや、ホテルがあるはずの場所の前を5周しました・・・。

なぜかというと、ホテルの外観として掲載されていた写真は、ホテルの裏側。

5周してやっと、ちょっと反対回りしてみるか。と反対回りしてみたら、ホテルの写真として掲載されていた面は、山のふもとから上った側から見える外観ではなく、山から下りるときじゃないと見えないデザイン。

あほんだらか!

この写真しか掲載しないって悪意感じるわ!

いくら裏側のデザインの方がおしゃれだからって、旅行客はそういうことより、見つけやすい写真を載せてほしいに決まってるだろ!

と、二人で怒りくるいながら、やっとホテルにチェックインできました。

宿のスタッフは英語ぺらぺらで一安心。

ホテルの部屋から、ホテルの写真もっとわかりやすいの載せろ!と、予約サイトへのクレームメールは忘れません。

これも世のため他人のため。

私たちの次にこのホテルに泊まる人が迷わないように。と願いを込めて、ぽちっと送信。

結局、アウトバーンの降り口から車で30分でつく距離を私たちは2時間さまよったのでした・・・。


昼過ぎに、目的のホテルに到着。とはいえ、チェックインは3時から。


「まあ、せっかくたどり着けたんだから観光しに行こうよ。」


ということで、ホテルのフロントでザルツブルクカードを購入し、観光するところがたくさんある旧市街へ観光に行きます。

ザルツブルクカードというのは、都市ごとに独自の観光割引のカードを発行していて、ザルツブルクで発行されている、ザルツブルクを観光をお得にするためのカードです。(ほとんどのホテルで買えます)

その当時は、ウィーンで発行されているウィーンカードっていうのは全然お得じゃなくて、それに比べるとザルツブルクカードはかなり元がとれそうお得なカードでした。バス乗り放題、無料で見れる施設もたくさん。私たちは迷いなく二人分のザルツブルクカードを買って、そのカードで無料で入れる施設を回ることにします。


    

     ザルツブルク観光


ホテルの前からバスに乗り10分程度。

馬洗いという馬を洗っているモチーフの建物があるバス停からぶらぶら散策。

本日は早起きながらも、朝ごはんはちゃんと作ってしっかり食べたので、この時点ではそんなにお腹は減ってないんだけど。

鮮やかな色の路面店で売っているいちごが目についたので、買って食べながらさらに歩きます。(ヨーロッパのいちごってそんなに美味しくないのよね。甘い日本のいちごが最高)

ヨーロッパの都市の観光って、基本、教会見るのが含まれてるんだけど、スイスでも何個も教会を見た私は食傷気味。

すでに教会の眺めるのにも飽きてきました。人間なんてそんなもんです。

最初の何個かは、おー。なんて荘厳な雰囲気なんだ!と、感動しても。

何度も見るとね。

ということで、教会はちょっとみるだけにして、どんどん先に進みます。

そろそろお昼の時間なんだけど、小腹が減ったぐらいだったので、カフェでケーキを食べることにしました。

私は、ベリーのケーキで、牧子はチーズフロマージュみたいなやつにしました。


ところで、ヨーロッパのケーキってどこで売ってるのも一緒というか、オーソドックスなレシピを進化させてないというか、素人感満載の仕上がりなのよね。

味もまあ、普通だったな。(すでに記憶にない)

すべてのケーキが、なんか、ハイジが食べてそうなケーキなんだよね。

ハイジの誕生日ケーキにでてきそうな見た目。(ハイジをみなさまご存知だろうか?クララが立ったアニメのあのハイジである)

私が住んでいる札幌といえば、人口比率に対してケーキ屋さんが日本一多い町なので、おいしいケーキ屋さんがたくさんあるのだ。

新鮮な牛乳に新鮮なバターが山盛りの北海道なので。

そして、その数多いケーキ屋たちが切磋琢磨しているので、見た目もそれぞれの店で進化している。

伝統的なケーキ(サバランとか、ガトーフロマージュとか)でも、味も見た目も、こう繊細で上品なのよ。

なのに、本場のはずのヨーロッパで売っているケーキってさ。なんか、なんか。バザーで素人のおばさんたちが作ってる感じのクオリティなのよ。

あ、ぴったりの言葉があったわ。

やぼったい。

これに尽きる。

ケーキって、西洋からやってきたものなのに、札幌のケーキ屋のケーキのほうが洗練されていることに驚きを隠せません。(スイスに滞在しているときからだけど)

エリザベートが生きていたら、自国のぼてっとしたケーキよりも、札幌のケーキ屋のケーキを所望すること請け合いだな。と、妄想しつつ、食べ終えたのでした。



さて、腹も満たされたので、ザルツブルクに入ってから、ずっと気になっていた山の上に見える城へ向かいます。

ホーエンザルツブルク城です。

ホテルのフロントで購入したザルツブルクカードには、この城へ行くケーブルカー(8.6ユーロ )と、城への入場料(12,9ユーロ )も、含まれているので、何が何でも行きます。(この価格は2019年現在のもの、いまもこの二つはザルツブルクカードの無料特典に含まれていました)

元を取ることを考えたら、この二つは外せません。


ケーブルカーで山の上まで登って、お城へ入場。

教会に飽きている私も、城にはまだ飽きていないので比較的集中力をきらさずに、城の観光ができました。

そうそう、私が今回ザルツブルクを旅行の日程に組み込んだ理由をお教えしましょうか。

それは、スイスの明日香の家でテレビを何気なくつけたときに、(ドイツ語のドラマとか見ても意味わからないので、その時は音楽番組ばかり見てたんだけど。やたらケイティペリーのファイアワークスって曲が流れていたのを覚えてる。)

たまたま、トム・クルーズとキャメロンディアスの映画、ナイト&ディで、ザルツブルクのシーンが流れていたのよね。

なんか雰囲気あっていいじゃんザルツブルク。ってことで、ウィーン滞在中にザルツブルクに行くことに決定しました。(私の思考回路は単純)

ザルツブルクを観光する予定の方は、是非、このナイト&デイを視聴されたし。


そういえば、ザルツブルクからの工程を公表していませんでしたね。

私たちのウィーンからの日程は、


  一日目、ウィーンからザルツブルク(一泊)

  二日目、ザルツブルクから、ハルシュタットにより、そこからリンツ一泊)

  三日目、リンツからウィーンに帰宅。


ザルツブルクから、移動して次に行くハルシュタットは、オーストリア観光雑誌の小さな写真が、私好みの情緒的な景色だったので、ここも寄ることに決定。

リンツは、ザルツブルクとウィーンの中間ぐらいの大き目の都市で一晩泊まろうと思って適当に決めました。

適当に決めたわりには、結構よいルートだったので、皆様にもレンタカーの旅にはこのルートをお勧めします。


日程も紹介したところで、お城の見学に戻りましょうか。

お城の中には、人形劇に使われている妖精やら天使やら悪魔やらの人形が展示されていて、人形好きな私は結構楽しめました。

城の中の雰囲気に古い人形がマッチしていて、牧子と、この人形が可愛い、だの、妖精がいる、だの楽しく見てまわります。

そして。

お城の中には、日本でもよくあるあれがありました。

私たちが結構好きな、あれです。

そこにあったのは、サウンドオブミュージックにでてくるトランプ一家の顔だけくりぬいたやつです。(ザルツブルクはサウンドオブミュージックの撮影地なので)

最初、誰もそれに興味なさそうに、素通りしていたのに、

「ちょっと、あれで写真撮ろうよ!」と、二人で顔を入れて、近くにいた観光客にテンション高めにカメラを渡して写真を撮ってもらっていると。

それを見ていた、観光客がどんどん並んで撮る人気アイテムに変貌。

混んでる店は更に混むという人間の心理を垣間見たのでした。

みなさんも、ザルツブルクのお城に上った際には、ぜひ、顔を入れて撮影してくださいね。

数年たつと、顔をいれるタイプのこの手の写真って、かなり記憶にこびりついてて、その当時の思い出が鮮やかによみがえってくるのでとてもお勧めです。


しかし、この日は、小雨が降っていて、このお城は山の上にあるのでちょっと肌寒いです。

周りにいる観光客はウインドブレイカーなんかを着用していて完全防備。

それに比べて私たちは、さらっと町中にいる服装。

ひらひらしたワンピースにサンダルの私。

牧子も、カジュアルな服装だけど薄着。

「寒いっちゃ寒いけど。このぐらいの気温って、北海道の夏のちょっと寒い日ってこんな感じだよね」

「うん。ウインドブレイカーとか着ないよね。」

「このぐらいの気温って、ウインドブレイカーで完全防備しないといけないぐらいの寒さなんだな。北海道の人って、そんなこといちいち気にしてたら、夏なんてすぐ終わっちゃうし、可愛い夏服着れないから寒い日も意地でも夏の服装するからなんか今衝撃受けたわ。」


そうです。

北海道に住んだことがない人は、たぶん驚くだろうこと。

それは、北海道人は7月、8月は意地でも夏服を着るということ。

気温は関係ありません。

雨の日も、風の日も、夏なのに寒い日も。です。

そうしないと、夏服着れる季節はあっという間に終わっちゃうので。

多少寒くても、夏服を着ます。

でもまさか、こんな山の上の雨の日と同じぐらいの気温だったとは。

ちょっと笑えました。

そうそう。

お城の中のお土産屋さんに、オーストリアの地図が売っていて、本日さんざんさ迷った私たちは、明日のドライブのために地図を買おう。と話しあっていたのですが、

「さすがにこんな山の上の観光地で売ってる地図より、明日町中の本屋で買ったほうが安いよね。」

といって、7ユーロの地図を買いませんでした。

むぐぐ。



お城の観光も終わり、ホテルに帰ります。


「もう運転いやだよーーーー。疲れたよーーー。」


と、チェックインを済ませ部屋についた途端、牧子が弱音を吐きました。

というのも、時はさかのぼり、ホテルを探すのにぐるぐる回っていた、ちょうどこのホテルを発見する10分前ぐらいに、車をぶつけそうになったからです。

「危ない!ストップ!」

という、私の制止がなければ、100%ぶつけられていました。

山を下る道にでようと、左ウインカーをあげて車を進めたときに、上から下ってくる車を確認せずに進もうとして。

ということは、右側に乗っている私に、ぶつかってくるわけで。

あそこでぶつかっていたら、本当に放射能から逃げて、事故って死ぬ。

っていう、シャレにならない展開に。


事故りそうになって、傷心気味の牧子を引きづって城の観光までは楽しく過ごしたのですが、ホテルに帰るなり、明日の運転が嫌になったようで。



「もう運転嫌だよー。マリちゃん叫んでくれなかったらぶつかってたし。もう運転する自信ない。」

と、しつこいぐらいの泣き言三昧。

自信ないとか言ったって、借りた車ザルツブルクに置いて列車でウィーン帰れるわけでもないんだから、運転するしかないだろうが。

「だいたい、あの時ぶつかってたら死ぬのは私であんたは無事だったよ!」

と、切れ。

「どうでもいいけど、お腹すいたからごはん食べにいこ」

ぐだぐだいう牧子を連れて、ごはんを食べるお店を適当に探します。

「ご飯がいいよね、ご飯が。」

スイスにしばらくいて、すでに現地の料理はぱっとしない。という結論に達している私は、米を提供するお店を探します。

もちろんヨーロッパの米は舌の肥えている私には、うまい米ではない。(粘りがないのよね、米に。ぱっさぱさ。)

だがしかし、うまく感じるほどには、ヨーロッパの飯にうんざりしていたことは確かです。

ホテルから坂道を歩いて5,6分くだったところに、中華料理のお店があったので、そこでお弁当を二つ買ってホテルに戻ります。

 オーストリア中に、同じシステムの中華料理屋さんがあって、料理の写真と、そのうえに番号が書かれていて、指をさすだけで注文できる便利さ。

みなさんも、ヨーロッパでご飯が恋しくなったら、中華料理屋さんを探しましょう。

とはいえ、このシステムの中華料理屋さん、スイスでみかけたことないな。

オーストリアとドイツにはかなりの確率であるはずです。


ホテルの部屋で、チンジャオロースみたいな弁当を食べながら、明日の予定を話します。

牧子は、まだ事故りそうになった恐怖と運転の疲れをアピールして、もう明日は運転したくない。って言ってくるんだけど。ウィーンからザルツブルクって車で3時間程度だし、そっからさまよって5時間か。

札幌から函館まで車でした道走っても4時間。

私はそれを日帰りで往復したりするので。(ドライブが趣味だから)

この程度の運転で音を上げやがって。と心の中で舌打ちします。

国際免許携帯してない私に、代わりに運転して。って、甘えがすぎる。

「あのさー。マニュアルはちょっと大変かもしれないけど、車借りるっていったのあんただよ?明日運転したくないって言ったって車おいて帰るわけにいかないんだかさ、弱音吐いてないでとっとと寝ろ。」


と、突き放して、弁当食べてシャワーあびてすぐこの日は就寝。


そういえば、ぶつかりそうになった時に、相手の車の親父が、あぶないだろ!!と車から身を乗りだして怒鳴ってきたんだけど、その親父が身を乗り出して怒鳴っているところに、後続車がきて、なんで停まってるんだ!とっとと行けよ!みたいに、そのおやじに怒っていてコントみたいだったなー。と、ぼんやり思い出しながら、眠りについたのでした。


気心しれた仲の良い友達でも旅先でトラブルにあうと、もめます。

そういう時は、首根っこひっつかんで、正論の方が相手を従わせるしかありません。数年たてば、トラブルにあった時の方が楽しい思い出です。

しかし。

まったくもって、この日の牧子はうざかった。




      ザルツブルク観光 2日目



  

、本日の予定は、軽くザルツブルクを観光したのち、ハルシュタットまでドライブ、そこから夜泊まるリンツまで。

朝ごはんを食べたのち、昨日買ったザルツブルクカードで無料のモーツアルト博物館に行くことにしました。

ザルツブルクカードは利用時間が短いものから長いものまで数種類あり、私たちは24時間使用できるカードを購入しているので、本日も昼過ぎまで利用できます。


モーツァルト博物館とはモーツァルトの生家を博物館にしたもので、さっと見るとすぐに見終わるぐらいの広さなんだけど、ここには日本語のボイスガイドもあり、それも無料です。(無料に弱い私は、もちろん借ります。)

無料は嬉しいんだけど、ボイスガイドの説明を聞きながらだと、思ったより見るのに時間が取られるので、それも踏まえていきましょう。



 「ちょっとー。なんであんな山の上の観光地の城で売ってる地図の方が、市街地の本屋で売ってる地図より安いのよ。」

「まさか、城で売ってる地図が7ユーロで、本屋の地図の最安値が10ユーロって、ないわ。」

「町中だと最安値が10ユーロで14ユーロまで売ってたよ、ほぼ倍だよね。同じ地図なのに」


そうです。城の中で観光客用に販売されていた本の中に地図も売っていたんですが、まさかの私たちが地図を探してみて回った中では(4軒ぐらい)←そんなに地図を売っている店もない!

最安値。

どういうこと??

こんな山の上の辺鄙な観光地の城で売ってる地図は高いに決まってるから、町に降りてから地図買おう。って作戦が・・・。

みなさんも、ザルツブルクで地図がご入用の際は、山の上のお城で買いましょう。

こんなことあるのね。

7ユーロで売ってる地図を見た私たちは。かなり10ユーロの地図を買うのをしぶったのですが、背に腹は代えられないので。モーツァルト博物館を見終わった後に、町の本屋で10ユーロで購入。

地図を購入し、まだ時間があるので、更にザルツブルクカードで無料で入れるミラベル宮殿と庭園を見学しに行きます。(モーツァルト博物館から歩いてすぐ)

ミラベル宮殿は、天使の像で有名で、階段に大理石でできた天使が山盛り。

天使好きな私は写真を撮りまくって楽しめました。

そして、その日、この宮殿の中で結婚式をしているカップルがいて、あっ、結婚式やってるー。おめでとー。とか言ってたら、中にいた神父さんが、今なら中に入って写真撮っていいよ。と手招きしてくれて、普段はロープが張ってあり入れない大広間みたいなところで、写真撮影できました。ビバ!結婚式!

天気も良くて、ミラベル宮殿の庭園も散策。

「ザルツブルクってザルツブルク音楽祭で有名なところだよね。」

「そうだね、その時期はこの程度の観光客じゃないんじゃない?イモ洗いだよたぶん。」

混みすぎてる観光地なぞ、私には微塵の魅力もないのである。

その点、夏のこの時期は観光客もやたらいず、ゆったりと散策できてとてもよかった。

ハワイでいうならば、ホノルルマラソンの時期はマラソン興味ないやつは避けたほうが良いのと同じで、やたら混む時期は避けたほうが色々と待たずに見られてお得感がある。

オーストリアの夏は札幌の夏と大差なく、からっとしていて湿気もなく、とても過ごしやすい。

そして、本日も晴天で気持ちの良い夏の日で、ドライブ日和。

運転したくない病の牧子にも、地図買ったんだから大丈夫だ。と言い含めたのち、適当にそこらへんでご飯を食べてお昼すぎに、ハルシュタットへと向かいます。

来るときに走ってきたアウトバーンの入り口までは青看板で適当に行けました。

助手席で、本日購入した地図にハルシュタットへのしるしをペンでつけて、そこまで運転している牧子を導きます。

「ここからしばらくまっすぐで、ハルシュタットに一番近い降り口が、A3だからその近くになったら教えるわー。」

「りょうかーい。」


アウトバーンの降り口も地図を確認してあるので、スムーズ。

そこからの、ハルシュタットへのドライブも、地図&青看板でスムーズ。

3つめの信号右、青看板左。と、私のナビも的確です(地図ってすごいな)

思ったより早くハルシュタットへ到着。夕暮れ時の湖はドラマティックな色合いです。

ハルシュタットで画像検索でもしてくれると、私たちの湖畔の夕暮れをみた気持ちをわかちあえると思うので、是非どうぞ。

でも、到着したのが夕方なので、あと30分で全部の店が閉まっちゃう!という事態に・・・。

夕方5時で店じまいって、ちょっと早くない?やるきあんのか?

慌ててハルシュタットを観光します。夏なのに、クリスマスのグッズが山盛り売っていて、可愛いのでいくつか購入。(ハルシュタットはクリスマスをテーマにしている観光地らしい)

ヒマラヤ岩塩で作ったライトとか、色々なアロマオイルの香りのついたバスソルトとか、雑貨屋さんがたくさんありました。が、

あっというまにお店はすべて閉店。そこから、リフトにのり(別料金)山に登ると、そこには、トンネルを滑っていくというアトラクションが(別料金)

暗闇の中を滑っていくトンネルに興味がなかったのでスルー。

でも、いま思い返すと、あれ滑っておけばよかったかも?

その時は、塩抗のトンネルを滑る?子供じゃあるまいし、どうでもいいや。と思ったんだけど、20ユーロぐらいしたのかな?

滑るだけなのに、たかっ。って思った記憶あり。


 お嬢様なんですが、経済観念がしっかりしたお嬢様なので、滑るだけのアトラクションに20ユーロって意味わからなかったのよね。

うーむ。

でも、あとでぐぐると、ここの塩抗って、世界最古だって!

あんな辺鄙な場所まで行って、(車だったからよかったけど、電車だったらすごい時間かかるような場所)記念に滑っておいてもよかったかもな。と数年たった今は思います。

なので、行った際には、滑ることをお勧めします。

どんな感じかはわかりませんが。滑ってみてしょぼくてもクレームはやめてね!


でもって、ハルシュタットでお腹すいたね。ってことで、遅くまで開いていたケバブ屋でケバブを注文。

「電話番号は?」と店員がいうので、なんかわからないけど、できたら電話かけてくれるシステム?

あらなんて親切。

と思い、教えそうになったんだけど、牧子が

「まりちゃん!それなんぱ!」

と叫んで事なきを得る。

日本じゃありえないことなんだけど、ケバブ屋の店員ってナンパが基本姿勢みたいで、客でもなんでも見境ないので、気をつけてください。


空も暗くなってきたので、そろそろ、リンツに向けて車を走らせます。

牧子も、昨日の運転したくない云々のぐだぐだしていた感じから、スムーズにハルシュタットまでたどり着けたことで、自信を回復した模様。

「しっかし、昨日のあんたはかなりうざかったね」

と、リンツに向かう車内で雑談します。

「だって!ぶつかりそうになったし、自信なくすよ!」

「あのねー。あれでもしぶつかったとしても、死んだり怪我したりするのは、助手席の私であって、あんたは無事だよ。」

しかも、デポジットの5万もかえってこないわ。

預けた内訳は私が35000円、牧子が15000円ぐらい。

事故ったと想像しただけで、私が踏んだり蹴ったりだよ。

そんな話をしながら、リンツまでのアウトバーンにまた乗ります。

「まりちゃん冷たいんだもん。運転したくないって言っても、次の日になったらちゃんと運転するのに・・・」

とかなんとか、車内で牧子は言っていたがしかし。

こいつの性格上、甘やかすと甘やかすだけつけあがるので、

昨日私が、じゃあ、国際免許はないけど、明日代わりに運転してあげる。と言ったりなんかしたら、全力でのっかってくることうけあい。

甘やかしてはいけないタイプなのである。

とはいえ、牧子は牧子で、私がどS星からやってきた説教星人であることは理解しているので、なんだかんだもめるのちも、友人としてなかなかに仲良くやっているのである。

そんなこんなで旅は続く。




    

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