第13話 メルビッシュの湖上オペラに行く

今日の夜は、おまたせしました。やっとメルビッシュの湖上オペラに行きます。

とはいえ、それは夜の話なので、朝起きたら、どこに行くかというと。

ヒエロニムスボッシュの最後の審判という絵のある造形アカデミー絵画館とやらに牧子と二人で行きます。

牧子が、ほいほい美術館についてくるのはめずらしいです。(こいつも学校は違えど美術科卒業のはずなのに、美術に関する興味も知識も私の10分の1ぐらい)

なぜなら、パソコンで、この絵面白いでしょ?と、ボッシュの奇妙な生き物がたくさん書かれている絵を見せたから。

「なんか、面白そうー」と、牧子もついてくることに。

造形アカデミー絵画館は、建物に入ってから、階段を3階ぐらいまで上がって、ようやく受付があります。

そういや、ここにいる受付の無精ひげのきったねえおやじが、くそ感じ悪くてわたくし、ご立腹。美人で感じのより受付スタッフ雇えくそが。と、

まずは、こいつに通風になる呪いをかけてから(そのおやじがデブだったから)、チケットを買って入場。

でもまあいいんですよ。感じの悪い人間には、私もあからさまに感じの悪い人間になれるので。特技です。

そもそも、この建物の一階にある看守さん?みたいな、人がいるところで、入り口を聞くと、めちゃ感じがよく爽やかなお兄さんが親切に教えてくれるのに、なぜに金を払う相手が、感じわるいんだ?腑に落ちん。あのお兄さんは無料で感じよく受付が3階であることを教えてくれたのに。このじじいめ。と、いらつきを態度にだしまくります。まあ、だからある意味ノープロブレム。

「なんだこのきったねえおやじは、くそ感じ悪い。」と、日本語でさんざんののしっても、理解なんてできないので、みなさんも、感じの悪い外人に遭遇した際は、日本語でののしりましょう。すっきりするのでお勧めです。

さて、肝心のボッシュの絵はというと、やはりかなり面白かったです。

他にも私の好きな、イケメン天使を書くボッティチェッリの絵が数点あったり(これもなかなか良かったね)、狭いけど、なかなか面白い美術館でした。

帰りに、ボッシュの奇妙な生き物のフィギアが売ってたんだけど。

「これさ、日本で作ってたら絶対動くように作るよね。」と、牧子。

「私もそう思う。動かないのにこの値段は腑に落ちん。動くように作るから面白いんじゃんね。」と、日本は最高だな。っていう話をして、美術館を後にしたのでした。

日本で、ボッシュのフィギアを作る際は、先に褒めておいたので、是非、動くように作ってくださいね。(海洋堂あたりにお願いしたい)

ここから、ランチをしに、たまにいくオペラ駅の中華料理屋のブッフェに行きます。ここ、結構お勧めです。

ここは、平日は9,5ユーロぐらいで、土日は11ユーロだっけな?

中華料理が並んでいて、他に、海鮮と生肉と生野菜が並んであって、それを選んで、受付にもっていくと、好きなソースで炒めてくれます。(これもブッフェに混みです、是非炒めてもらいましょう!)

私は、青いパパイヤと豚肉のパクチーソースがお気に入り。(まさか、数年後に、あんなパクチーブームがくるとは予測していなかった)

牧子と色々食べてお腹がいっぱいになった後は、別行動で、私はこのレストランから近い、歴史博物館(美術館)に行きます。

ここは、ベラスケスのマルガリータ皇女や私の好きなパルミジアニーノの絵が置いてある美術館です。

受付で日本語の音声ガイドを4ユーロで借りました。

でも、日本語の音声ガイドは、紹介点数が英語のものよりかなり数が少なくてがっかり。

ここの音声ガイドも、日本がバブルだった時に作られたと想像できす。

日本人が大量に訪れたときに慌てて作っただろう、音声ガイド。

今後、また日本にバブルが来なければ、どんどん中国語の音声ガイドがつく荒れて、日本語の音声ガイドは、紹介点数も更新されずに、少ない点数のまま放置されてゆくのだろうか・・・。

2019年のいまはそんなことを思いながら、書いております。

いや、そんなことより、英語ぺらぺらになれば、日本語ガイドなんていらんのだ(鼻息荒く)ということで、英語学習、みなさんがんばりましょう。


さて、見学は、入り口のエジプトのコーナーから見て行きます。

エジプトコーナーがなかなかに広くて見るのに時間がかかります。

そのあと、上の絵画のコーナーに移動。

ここの2階のカフェの天井にはクリムトの絵画があります。

絵画は一部を除いて撮影OKでした(もちろんフラッシュはだめよ)

全部見るのに、2時間半ぶらい余裕でかかって結構お疲れ。

アパートに帰って、ちょっと寝転がって水をがぶ飲みしてから、ミッテ駅(前に日曜日にいって店が開いていず、すぐ帰った駅)に、一応中央駅なんだから、買い物街でもないかなー?とぶらつくも、これという買い物街はなく、がっかりしつつも、牧子と合流。

もう夕方なので、メルビッシュまで行くバスの停留所まで歩いていきます。歩道橋を渡り、バスがたくさん集まっている場所に到着。

バスを間違えるとことなので、運転手さんに、あってる?と確認してからバスに乗り込みます。

バスが発車してから、1時間ぐらい揺られて、やっと湖上オペラの会場に到着。広い駐車場には、たくさんバスや車が止まっています。

牧子がバスを降りるときに

「私たちの顔覚えておいてね!」

と、運転手さんに言っていて笑いました。

「帰り忘れられておいて行かれたらことじゃん!」と、ツアコンとしての経験値なのか、確かに、忘れないでね!っていうのは、よい案かも?

そんなにお腹は減ってなかったんだけど、外にいると寒いので、19ユーロ払ってまたブッフェ。

昼もブッフェ、夜もブッフェです。

そして、レグナーのブッフェも19ユーロで、ここも19ユーロ。ブッフェは基本姿勢が19ユーロなのかな?そう考えると、リンツの6ユーロだったブッフェは神レベルで安かったな。

でも、メルビッシュのオペラ会場にあるブッフェは、オーストリアの名物料理ばかりが並んでいて、いっきに写真取れました。なかなかお勧めです。しょぼいブッフェではなかったね。

ブッフェとは別に、鳥の丸焼きは6.9ユーロで、ワインも別料金です。こちらは、グラスを返すとグラス代金が返金されるシステムです。

その年のオペラの絵が描かれているので、今回のジプシーバロンの絵が描かれているグラスは、返金しないで記念に持ちかえっている人が多く見られました。

私は興味ありません、私から見たらただのしょぼいグラスなんで。

100均の方がクオリティ高いグラス売ってるぞ。って思っちゃう。

さて、1時間半ぐらい食事を楽しんで、隣に座ってるドイツ語しか話せない老夫婦とちょっとだけ会話をしたりして、オペラまでの時間をつぶします。

その老夫婦との会話で仕入れた情報によると、オーストリアのアウトバーンにもネズミ捕りいるってさ!そして、みんな160キロぐらいで走ってたけど、制限速度は130キロらしい・・・。まじ?

まあ、札幌でも制限速度80キロでも100キロはだすよね。20キロぐらいなんだってんだ。って感じです。警察もネズミ捕りしてる暇あるなら、殺人犯でも捕まええてこいよ。と私は常に思っているので。ああ、うざったい。



「ところでさ、メルビッシュまでどうやっていくの?」

と、牧子が聞いてきた。

「なんか、ウィーンから臨時バスがでてるらしいんだけど、くそ安いチケット見つけたんだよね。なんと!往復おひとり様25ユーロ!片道2時間ぐらいあるのに、安くない?色々検索してみたんだけど、ドイツ語でメルビッシュオペラ、バス、でぐぐったらでてきた。」

「マリちゃん、それすごく安いよ!やったね!」と牧子も大喜び。


このバスのチケットを購入したぐらいのときには、私の検索能力はマックスだった。日本でも検索は早いとは言われていたんだけど、安さを求めてググりまくっているうちに、ドイツ語のサイトでも、どのあたりに求めている情報があるのか(何かを購入する画面)に行きつけるのかが、感でわかるように。



「ちょっとー。明日香が帰ってくるの待ってたんだけどー。これドイツ語でなんて読むの?てか、購入するって画面どこ?」

と、当初は、明日香をこき使っていたわたくしですがね。

人間、成長するものです。



そんなこんなで、バスのチケットも格安で買い、ブッフェでお腹も満たして、いざ、オペラ会場へ。

良い席ゲットするためなら、セパレートでOKという私たちは、席は連番では取りませんでした。2席続いてチケットを探すより、バラバラで1席づつとるほうが、前の方の席が同じ金額でとれるのでね。(どーせ、オペラ中は会話できないんだから、どーでもいい)

という、効率的な考え方で。

ちなみに、私たちが二人で混んでいるラーメン屋に行く際も、同じです。

「ちょっとお兄さん、私たち一人づつ別々の席でいいんだけど。」と、店員に声をかけ、二人隣同士じゃないとダメ。という、ラブラブカップル客をすっとばして、一人席に空いたところにすっと入ります。

どーせ、ラーメンなんて伸びるもの、会話などせず一瞬で食べ終わるので。

そのあと、店を変えて、ゆっくりお茶をしながらおしゃべりすればよいのです

札幌人は、並ぶのが嫌いなんだよーーーーーーーーーーー!

並んでまで食べたいものもない。だいたい、札幌の店はほとんど美味しい

その店が混んでいるのならば、別の店に行けばよいのだ。

ということで、私と牧子のオペラの席は、どちらも中央よりの、私が2列目の真ん中の通路側、牧子が5列目の同じく中央よりの通路側のちょー良い席でした。


オペラはすぐには始まらず、ドイツ人のみのもんた(2019年で知ってる人いるのかな?あのみのもんただよ)のような、おしゃべりおじさんみたいな人が、前説みたいなことをして、お客を沸かせています。もちろん、全編ドイツ語なので、私たちには意味不明な時間。

まあ、ドイツ語圏なので、しゃーない。

前説の時間の間、牧子にオペラ会場に必要なものの用意をスカイプで指示したことなんかを思い出して、暇をつぶします。

「なんか湖上オペラなんだけど、夏でも寒いみたいなんだよね、薄手のショールみたいなやつもってきてくれる?スイスでなんか買うとそんなものでもあほみたいに高いから。こっちで使って捨てて帰ってもよいやつ。」

牧子も、あー。あるある。捨ててよいやつ。2枚持ってくわ。と快諾。

蚊がすごいらしいと、ネットの情報にも、ビアガーデンであったお姉さんも蚊に気をつけろ!と言っていたので、それは、日本の虫よけよりも強そうな成分が入ってそうな、ウィーンの薬局で買いました。

そして、この蚊よけが、ものすごい効力を発揮して、オペラの最中、でかい蚊が私の目の前をふわふわ漂っていたんだけど、一か所も刺されなかったよ!!

まじで、日本の友達へのお土産は、この蚊よけに決めました。

これ以外に、日本で売っているものよりすぐれた商品を、私はヨーロッパで発見したことはない。

お土産にお勧めです。

日本で売ってる蚊よけなんて、スプレーかけても、刺されたりするでしょ?

目の前を蚊がうようよ飛んでいても、刺されない本物の蚊よけ。

どんな成分が入っているのか気になりますが、役にはたちます。

BBQなんかよくやるウェイウェイ系のみなさん。

ヨーロッパで蚊よけは買いましょう。

さて、私たちの観る、オペラの内容ですが、事前にぐぐってジプシー男爵の内容を把握しておくことにした私。

スイスの明日香の家で、ジプシー男爵のストーリーをプリントアウト。

牧子と、アパートにて、読んでおきます。

ヨハンシュトラウスのオペラといえば、こうもりぐらいしか知らない私。ぐぐると、ジプシーバロンは、こうもりの次に有名らしい。へー。

内容はというと、(内容書くかどうか、保留)




そして、このオペラ、第三幕まであるのに、私たちが読んだあらすじは第2幕まで。なぜこうなった・・・。

明日香の家で、ちゃんとジプシー男爵でぐぐってあらすじをプリントしたはずなのに、なぜか第三幕が行方不明に。

だから、オペラが大団円を迎えたときに、、私たちはぽかーん。としていた。

なぜに、楽しそうなパレードが始まったのかが謎。

2019年のいま、8年越しにぐぐると第三幕を初めて読んだ私(その時は、もう見終わっちゃったので、興味を失っていた)

なるほどー!である。

まあ、オペラの内容っていうよりは、最後の花火が素晴らしくて楽しかったから満足満足。(ブッフェ食べて花火見るだけに行っても、まあ楽しいのでお勧めです)

そんな適当で楽しかった湖上オペラ、

みなさんも、チケットをとり、是非行かれたし。

雨を心配していたんだけど、雨も降らず、音響もよく、席もよく、なかなかに楽しかったです。

そこから、バスに乗り、(バスに戻ると運転手さんが、覚えていたよ!と言ってくれました笑)

深夜1時半、地下鉄に乗り継ぎ、アパートに到着。

この日は、すぐに就寝でした。

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