第12話 日本へ荷物を発送する
もうみなさんはお気づきでしょうが、どの観光地でも買い物をわっせわっせとしていた私たち。部屋に荷物が山盛りです。
このアパートから移動する前に、荷物を日本に発送しなければなりません。この荷物をもって列車のって移動するとかありえないぐらいには、買い物した物は増えていたのよね。
ということで、リンツで貰ってきた頑丈な段ボールに、つめるだけ詰めます。
「マリちゃん!もっと、その買った靴の中に、薄いワンピースつめられるよ!」と、牧子が私の買ったキラキラパンプスに、薄い生地のミニワンピをぎゅうぎゅう詰め込んでいきます。空間という空間に物がびちびちに詰め込まれていき、え?こんなにものってはいるんだ?ぐらいな感じの仕上がりになりました。
梱包のプロです。
牧子の手伝いもあって、2つの段ボールに部屋にあった買い物してきたものたちが収まりました。
牧子がもってみて、「10キロまではないかな?」というので、それを二人で郵便局まで運んで(これ、重くて大変だったな・・・。牧子はいまだに、ウィーンでマリちゃんの荷物郵便局まで運ぶの大変だった・・・。と、ぐちってきます)
信号5つぐらいは歩いたかな?
受付のお姉さんも、え?これ抱えて歩いてもってきたの??って感じで、驚いています。
測ってみたら、12キロと16キロでした。よく持てたな。←この中身はほぼ靴と服です。
その二つの段ボールを、郵便局でもってきたガムテープでぐるぐる巻きにして、一つに合体させます。どう考えても2梱包で送るより、1つにまとめたほうが送料が安いはずだからね。
30キロ近い荷物をウィーンの郵便局から日本の自宅に発送すると、140ユーロぐらいでした。郵便局のおじさんも、お姉さんも、めちゃ高い!って言ってきたんだけど。ウィーンから日本への荷物の発送は、他のヨーロッパの国から比べて安いほうです。(のちのち知ることになる私)
ちゃんと荷物も届くので、オーストリア国内からの荷物の発送はおすすめです。
さて、荷物の発送も終わり、部屋もすっきりとし、次の国への移動の準備は完了。
次の国への移動は、まだ先ですが、ここらへんでここからの移動日程をちらっと公開。
ウィーンのアパートでの生活が終わると、次は、お隣のハンガリーへと移動します。
ハンガリーって、ハンガリー舞曲ぐらいしか知らん私。
どんな国なのかは謎ですが、スパのあるホテルを予約してあるので楽しみです。
さて、まだウィーンでの生活は続きます。
ウィーンのコインランドリーが衝撃だった
郵便局で無事荷物を発送後、牧子とコインランドリーに洗濯をしに行きます。
「そろそろ洗濯ものもたまってきたし、コインランドリーの場所聞いて洗濯しにいこう。」
と、牧子と話をして、宿のおばちゃん(ドイツ語しか話せない)に、英語と身振り手振りで、コインランドリーどこ?と尋ねるも、
「ああ!洗濯したいのね?」と、理解してくれたらしいおばちゃん。
私たちの部屋に、銀色のどでかいたらいを持ってきた・・・。(直径1メートルぐらい)
はぁ?昭和か!、いや、昭和初期か!
この宿には洗濯機はないらしく、まさか、たらいで洗えと??
がぢで困惑する私たち。
今時!いまどき、洗濯機のない家が日本にあるか!!
「ナニコレ、おばちゃん、たらいで洗濯物洗えっていってるっぽいんだけど・・・。」
リアルにのーせんくす。
で、こりゃだめだ。と悟り、ウィーンのツーリストカウンターへと向かう私たち(ツーリストカウンターとは、慣行案内所みたいなところで、英語はばりばり通じます)
そこのカウンターで、もよりのコインランドリーを尋ねると。ウィーンって、日本のように、各駅ごとにコインランドリーが完備されているわけではなく、なかなかにレアな存在らしく。なんか、この駅どこ?みたいな、マニアックな駅に行くことに。
牧子と、袋にびちびち洗濯物を詰め込み、教えられたコインランドリーに行きます。
そして、そのコインランドリーのような?建物に入って衝撃的な情景を目にしました。
日本でいう、コインランドリーでは全くもってない。洗濯機?これ洗濯機なの?みたいな、銀色の二のついた円筒形の高さ1、5メートル、蓋の直系1メートルぐらいの、筒状のものが、何個か並んでいて、これが洗濯機?らしいです。
例えるなら、給食センターにありそうな、見た目。(何を煮炊きするのかはわかりませんが)
この、給食センターの巨大な調理器具のようなもののなかに、洗濯物を入れろと、そこの受付のおじさんに、お金を支払うと、この機械?(かなり原始的)
の使い方を教えてくれました。
この中に洗剤と洗濯物をいれて蓋をしめると、ぐるぐる回って、洗濯が完了するみたいです。
人生で初めてみたんだけど、スイスの友達の家の地下に設置されていた洗濯機も、日本にあるような、洗濯と乾燥が分かれているタイプで、ほぼ同じだったんだけど、ウィーンって、家ではたらいで洗うか、コインランドリーはこんな原始的なやつなの?(私たちが、マニアックな宿と、マニアックなコインランドリーに行ったというレア体験ということも、ないとは言えないのだけれど)でも、この時は、ウィーン市内を色々散策したけれど、コインランドリーぽいお店を見つけたことはなかったんだよね。
そして、今、(2019年)
ウィーン、コインランドリーでぐぐると、まともな洗濯機の画像がたくさんでてくる!!
なぜだ・・・。
最寄りの、一番近いコインドリーで聞いたから、あの原始的なコインランドリーを紹介されたのか?それとも、ツーリストカウンターのスタッフがあほだったのか?
謎が謎を呼びました・・・。
あの謎なコインランドリーの洗濯機の写真をみなさんにお見せしたい!
そんなこんなで、帰り、牧子とバスに揺られてアパートまでかえってきました。
「マリちゃん!バスに洗濯物忘れちゃった!」
と、アパートに帰ってきてすぐに牧子があほなことを言い出しました。
「え?洗濯したやつ?水着とか?」
「そうそう、ちょっとバス会社に電話してくるー。」
と、牧子はバス会社に電話をし、忘れた洗濯物があったらしく、それを取りに、出かけていきました。(こういうところ、牧子の良いところ、自分のミスは自分でカバー、ソファーで寝転がってる私についてきてくれとは言わない)
「じゃあ、それ取りに行った後で、オペラの駅でランチでも一緒にしよう」と、待ち合わせをする。
そういえば、今日の夜は、牧子が行きたがっていたホリーゲに飲みにいく予定なのだ。
でもその前に、牧子とランチに行く前に、二人で寄るところがあるのですよ。
私たちはグラーツで、牧子と割り勘で買ったものが二つ。
一つは、グラーツ名物、パンプキンシードオイル(かぼちゃの種のオイルね、宿で使う予定)
もうひとつは、グラーツのチョコレートの詰め合わせ。
みなさまはもうお忘れかもしれませんが、私たちには恩人がいるのですよ。
あの、レンタカー屋が発見できず途方にくれたときに、助けてくれた、大手旅行会社のウィーン支店の、金髪の女性スタッフさん!
イギリスまで電話をかけてくれて、無事解決してくれた親切な外国人スタッフさんに、お礼をかねてチョコレートを買ってきたので、それを渡しに行きます。
「そういえばさ、あのイギリスに電話かけてくれてレンタカー屋の場所突き止めてくれた金髪のボスいたじゃん?あの人にお礼にチョコレートでも買っていこうよ。」
「うん。そうだね。あの人いなかったら、レンタカー借りれなかったもんね。日本人スタッフなんて、全然役に立たなかったし。ああいう日本人に親切な人には、お礼しておかないと!」と、牧子も乗り気で、二人でああでもないこうでもないと選んだお土産がグラーツのチョコレートセットでした。
わたくし、お嬢様なので、こういうところは義理堅いのよね。
ということで、ウィーン支店に、再度お邪魔をして、チョコレートを渡しました。金髪ボスは、え?私に??って感じで、めちゃ喜んでくれて、私たちもお土産私に行った甲斐がありました。
受けた恩はかえさないとね。
ということで、気持ちの良い交流後に、その近くの店でランチをして、夜のホリーゲまで、ショッピングやら、そのへんをぶらぶらします。
ホリーゲのお店は、市庁舎前で出会った親切なアメリカ人のおじさんが、メモに書いてくれたので、それをもってお出かけ。
地下鉄とトラム(路面電車)を乗り継いで、ホリーゲのある駅に到着。
もうあたりは真っ暗で、街灯がちらほらついています。
「まあ、適当にそこらへんの人に店の名前いって聞いてみるか?」
ってことで、トラムから降りたばかりの、若い女の人に尋ねてみます。
あれー?そのお店知ってるような知らないような?みたいな、感じで、一緒に悩んでくれてる親切なお姉さん。
そして。
それを、ちょっと遠くから、じーっと見つめる怪しい、20代後半ぐらいの地味めな金髪の男性が。
「牧子、なんか、あいつさっきからあそこに立って私たちのことずっと見てくるんだけど!」(あくまで、ひそひそ話です。)
「マリちゃんも気づいてた?あの男怪しいよね!たぶん同じトラムに乗ってて一緒に降りた人だよ。」
「なんで、さっきから家に帰るでもなく、あそこに立ったまま私たちを見てるんだろ。もしかして、あいつこの店知ってるんじゃない?話しかけたいけど話しかけられないコミュ障系かもしれん。」(美女だけを付け狙うジャックざりっぱーみたいなやつじゃないことを願う。注。美女とはもちろん私たちのことですよ)
ということで、お姉さんが、ごめんねー。と結局店の場所を思い出せなかったのち、私たちは、3メートル先から、私たちをじーっと見つめているその怪しい男に、話しかけに行きました。(その時はすでに、一緒にトラムから降りた人たちはちりじりにちって、そいつしかいなかったから)
「ここに行きたいんだけど、知ってる?」
って尋ねると、その怪しすぎる男性は、
「知ってるよ!」と、にっこり笑い(さっきまで怪しさマックスだったのに、なんか、いいやつじゃん?なやつに、変身しました。
そいつが、店まで案内してくれるというので、牧子と、やっぱ店知ってるけど、知ってるよ!って言い出せない内気なやつだったんだな。ってひそひそ話ながら、その親切なコミュ障の後に付いていきます。(こういうとき日本語便利よ。ひそひそ話してても理解はまずされないから。若干良心は痛みますが、若干なのでノープロブレムです)
トラムの駅から、歩いて5、6分でお店到着。
そのちょー親切なコミュ障男子は、楽しんで!と爽やかに私たちに別れをつげて、来た道を戻っていったのでした(おまえんち逆方向かよ、こいつまじ良いやつ)
海外なのに、「ヘイ!その店なら知ってるよ!」って声かけられないやつもいるんだな。って牧子と外人のコミュ障について白ワインを飲みながら語り合ったのは言うまでもありません。
すごく親切な人だったよね。じーっと見つめている時間がもっと短ければもっと爽やかな印象になったのに。
みなさんも、道を尋ねている人がいて、その店をご存知の場合は、間髪いれずに、へい!その店知ってるよ!と、私のように声をかけてあげましょう。
怪しまれません。
知ってるけど、教えてあげようかな?どうしようかな?という間が、相手に怪しさをかもしだしちゃうんだよね。たぶん。
そんなこんなで、ホリーゲのお店で白ワインを堪能して、(白ワインは、ビールの中ジョッキぐらいにどばっと入ってきて、めちゃお得でした)
まあ、ワインはうまいし、コスパはいいんだけど、私はかかっている音楽(カントリー)より、赤と白のチェックのテーブルクロスが、なんか、田舎って感じで、気になったかな?店員のお姉さんもテンション高めで良い感じだったし、お勧めです。あ!お店の名前はマリーです。
今ならぐぐったらすぐ行けるんじゃないかな?
「ジョッキででてくるから結構な量だし、これ一杯飲んだら、次のお店でも探すか?ということで、次のお店を探すも、そこは見つからず(ここらへん入り組んでるんだよね。ちょっと道入ると住宅街の中に入っちゃう。)
じゃあ、また市庁舎前のビアガーデンに移動することにして、市庁舎前に行くと、すでにビアガーデンはお開きの時間らしく、山盛りの鶏肉があったぐらいで、二人で、ここのトイレにお金払って帰りました。(ご存知かもしれませんが、ヨーロッパのトイレはほぼ優良です。無料の日本のトイレの方が数倍綺麗なのに!)
この日は、これで就寝。
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