第6話向上心に圧倒された

5月下旬に中間テストがあった。その後で同級生の高山慎二が哲男に「生物のテスト何点だった?」と聞いた。「93点だった」と答えたら、「へーいい点取るね」と言った。高山はおもしろくないようだった。たぶん、自分の取った点を自慢したかったのだと思う。哲夫の方が良い点だったので、おもしろくなかったのだろう。

哲男は、その場の雰囲気から、期末テストからは、あまりいい点を取らないようにしようと思った。

哲男は上品な中学校を出ていたので、いきなり大人びた高校1年生のクラスメイトにとまどいを感じた。

クラスメイトは下町の中学校出身の生徒が多かった。そのため、クラスメイトの多くは上昇志向が強く、負けるもんかと言う気持ちを強く持っていて、立身出世を真剣に考える者が多かった。

同級生でもこんなにも違うかと言うくらい、みんなはませていた。それに引き換え哲男は、立身出世など考えたこともなく。人生など適当にやっていれば良いと思っていた。それに、哲男の体に人に恥ずかしいことがあったので、逃げて生きて来た。

哲男は身長175センチ、体重67キロで、父母と兄姉祖母が居た。

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