戦争

ここは廃墟。

俺は能力者を探している。

「なぜ、こんなところに」

疑問に思ってしまうほど、古い建物だ。

「لا تتحرك.」(動くな!)

突然真上から声が響く。

俺はアフリカ人の兵士に銃口を向けられた。

罠だったみたいだ。透視で兵士の向こうを見ると拘束された能力者がいた。

動くなと言われたが俺の目的は能力を消す事。

兵士の奥の行こうとするが

「مهلا، أطلقوا النار علي!」(う、撃て!)

一瞬戸惑いをみせたアフリカの兵士の司令官。発砲音が一斉に響く。だが全て結界によりすべての弾は防がれる。

背後からの弾も。

常識的に考えれば俺の背後、三〇〇mくらいだろうかスナイパーがいることも考えられる。

パリンッ!

割れる音が響く。俺の結界が割れたのではなく、その前にあるシールドが割れた。さすがに結界一枚では微妙だったので、一様シールドを引いていて正解だった。スナイパーライフルは普通の銃より威力が高い。

これで彼らに勝ち目がないことが証明できた。廃墟全体に麻酔の能力を使う。銃声は止み、人が倒れていく音が響く。俺は廃墟の階段で上に上がり、兵士たちを跨いで能力者の元へ行く。もちろん能力者も眠っていた。

能力を奪い、俺の記憶を消す。

俺は瞬間移動の能力でスナイパーの元へ行く。そこでも麻酔と記憶消去の能力を使う。

アフリカにはあと数十人、能力者がいる。

だが、俺がその数十人と出会った場所は戦場であった。

俺は戦争を見物するように空から見ていた。

戦争の意味が理解できない。

倍増の能力で俺は

「「أوقفوا الحرب الآن!」」(今すぐ戦争をやめろ!)

戦場全体に声が響き渡った。

今まで戦っていた兵士たちは驚き戦争は中断した。俺はゆっくりと結界を操作して地面に下りる。

「من أنت؟」(何者だ)

「إنها آسيوية فقط」(ただのアジア人だ)

日本人と答えると日本が戦争の的になるのでアジア人と言った。

俺はスマホを開き、能力者の元へ行く。

能力者の元に行き、俺は見上げた。

―—でかい‥‥‥。

身長は二〇〇cmくらいだろうか。それくらいあってもおかしくない高身長だ。

それより

「وقحا」(失礼)

俺はそう言って能力を奪った。

それをつかつかと歩いて一人ひとり能力者のもとに行ってしていた。

全員の能力者の能力を奪い終わった俺は

「هل يمكنك الحصول على السعادة في الحرب؟」

(戦争で幸せを得られるか?)

倍増能力を使って戦士に言い放つ。

結界で戦士たちを見渡せるように飛ぶ。

「ما هي سعادتك؟」(お前らの幸せはなんだ?)

「للفوز بالحرب؟」(戦争に勝つことか?)

連続に問いかける。

俺は続けて

「هل ستكون بطلاً؟」(英雄になる事か?)

静まり返る戦場。

「هل أسلحتك تؤذي أحداً؟」

(お前らが持つ武器は誰かを傷つけるものなのか?)

「كلا أنت لست كذلك!」(違うだろ)

「أليس لديك أسلحة لحماية شخص ما لجعلهم سعداء؟」

(誰かを幸せにするために、守るために武器を持つのではないのか?)

俺は家族を大切な人を思って言う。

「رمي بعيدا الأسلحة الخاصة بك وجعل عائلتك الثمينة سعيدة!」

(武器を捨て、大切な家族を幸せにしろよ!)

俺は息を切らす。

その瞬間、戦場が緑の光に包まれた。その光は俺の元へ集まってくる。そして光は僕の体内に吸い込まれていった。

一瞬の出来事だった。

血を流した戦士たちは傷口はふさがり元の体に戻り、死んでいった戦士たちは息をしていた。

俺の能力は進化した。争いによって死んだ人を一度だけ生き返らすことが出来るようになった。

「لا توجد حرب، وهي عالم مسالم.」

(戦争がなく、平和な世界にしてください)

「هذا كل شيء مني.」(僕らは以上だ)

俺はそれだけ言って次の目的地へ向かった。

道中、その戦争は幕を閉じ、同盟を結ばれたそうだ。

その同盟には、条約があり、平和神に誓い平和な世を築くこと

と書かれてあった。

平和神の写真も付属していた。

俺の黒歴史が出来てしまった。


この日、俺はアフリカでは平和神となった。

どんな神様だよ!って思った。

まあ、平和であるなら俺がなんと言われようと構わない。

これにより、ユーラシア大陸、アフリカ大陸は能力の存在を消滅した。明日は南極に行こと思う。その後宇宙に行き、宇宙船にいる人のうち一人の能力を奪い、アメリカに向かう。

なんともハードなスケジュールだ。

俺は世界をすくって見せる。

速く帰ってみんなと一緒に過ごすんだ。

大切な


ここから先、少年が日記を書くことは‥‥‥


                    ‥‥‥無くなった。

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