国際特殊能力研究会 桜川真一

国際特殊能力研究会とは、国が認めた唯一の能力について研究することができるものだ。この研究会の出来たのは、つい最近で俺が他の人間の能力を消し、自分のものにすることが出来ることに気が付いた時、じいちゃんの信頼できる能力研究者、島岡さんが俺を細胞を取り出し、研究を進めた。そして、能力者以外できなかった、付与が出来るようになった。それの能力はシールド。これをカプセル化にして、国に命を懸けて交渉しに行った島岡さん。もちろんの事、国は認めた。そしてこの、研究会が出来た。

本来能力について研究することは禁止されていたが、この研究会が出来ていから、能力についていい方に結果が出ている。そして再来週にはこの国の子供たちがカプセル型能力シールドが付与される。もちろんこのシールドはエニアメア症も排除する。

大人はその来週くらいに付与される予定だ。

そして、俺はこのカプセルが出来たのは俺の細胞が有ったからと言って、島岡は研究会に籍を置いた。

しかし、この研究会はあまり世間に名が広がっていないため、知っているものは少ない。だから佐藤が知らなくても仕方がない。

だが、この女の子に悪意があるのは変わりがない。こいつは裁きを受けるべきだ。

「ねえ、美紀ちゃん。佐藤さんに何されたか聞いていい?」

俺は女の子に聞いた。女の子はゆっくりを震えながらしゃべり始めた。

「先生が私に親が出来たと言って私を変なところに連れて行ったの。そしたら、あの男に先生は私を突き出して、お金をたくさんもらっていたの」

「ありがとう。怖かったね。でも、もう大丈夫だから」

俺は女の子の頭を撫でた。女の子は

「うっ・・・うう・・ううわああああああああああああ」

と大泣きした。この子は本当につらい思いをした。

「人身売買とはいいご身分だな。よくそんな事平気でしたな。それも二度もしようとしている。こんな事許されてたまるか。

すいません、警察の方。俺は嘘をつきました。男は俺が殺しました」

俺は警察に謝った。もちろん、俺の職業を知っているからだ。そして、俺はスマホを取り出した。

「そういう事だ。あと、エニアメア症の原因の男が俺が殺した奴だ。報告は以上だが何か質問あるか?鬼瓦」

鬼瓦、この男はこの国の政府、総務省を務めている人間だ。俺はこっそり鬼瓦と通話していた。事情は多分分かっているはずだ。

『特に質問はない。報告ご苦労。あとはこちらで何とかする』

そう鬼瓦が言ったときに、警察は動いていた。別の上の物から指示が出たみたいだ。佐藤は中央西警察本部庁に連行された。

これで一件落着だ。すべて終わったことだし、家に帰って休むとするか。あとは鬼瓦がしてくれるそうだし。俺は家に帰ろうとしたら、視線を感じたので振り返った。女の子と目が合った。女の子はすぐに目を逸らした。

『真一君?真一君!』

と声が聞こえ慌てて

「あ、すまん。で、なんだ?」

『いや、特に何もないのだが、まあ、お疲れ。また何かあったら連絡してくれ』

「わかった。あ、それと頼みがあるんだ」

俺は鬼瓦に電話を切られる前に言った。

『何だい。大体の事は出来るけど私には一様上的な存在はいますので世界征服はできませんよ』

「そんな事誰が頼むか!研究会がつぶれるわ!」

俺は鬼瓦に言った。世界を救うつもりの俺がなんで世界征服なんかするんだよ。というかこんな人間がなぜ総務省になれたのか、謎だ。

『ははは、それで頼みとは何だい?』

と笑いながら聞いてきた。

「ああ、ちょっと待ってくれ」

俺は鬼瓦にそう言って俺は女の子ところに行った。

「美紀ちゃんは何歳かな?誕生日はいつ?」

「6歳、6月25日」

つまり小学一年生か・・・

「すまない待たせた。ええ、三浦美紀ちゃん、現在6歳。生年月日は2026年6月25日だ。その子を三浦美紀から桜川美紀に変更できるか?」

俺は鬼瓦に聞いた。

『はは、それくらいならお安い御用だよ。それより真一君は血の繋がりがない兄弟が多いねぇ』

とからかってきたので

「うるさい!」

俺は言い返した。

「そういう事だ。頼んだ」

『ああ、頼まれました。そろそろ仕事に戻らないといけないから失礼するね』

「おい、これも仕事だろ」

『分かっていますよ。それでは失礼します』

「ああ」

そう言って、鬼瓦との電話は終わった。28分27秒だった。結構の間電話したな。

さて、家に帰るとするか。俺は交番を出ようとした。また視線を感じた。

俺は振り返った。

「何しているんだ。速く帰るぞ」

俺はまた、目を逸らす前に言った。女の子は・・・いや、妹は目を輝かして走って

俺のところに来た。俺たちは家に帰った。

「ただいま」

俺はそう言って家に入った。時刻は18時14分。俺は家族会議をするため、

「みんな集合!」

俺は家全体に声が聞こうえるように叫んだ。2階にいた慶介、美亜。料理をしていた翔祐、優菜が俺のところ、和室に集合した。俺はみんなの前で正座した。それを真似をする、みんな。別に座り方は真似をする必要がないのだが・・・でも、静かでよろしい。

「みんなに紹介する人が居ます」

俺はそう言った。弟や妹、興奮していた。優菜はすごく考え込み、苦笑いをしていた。何がおかしいのか・・・

「ちょっと待って、今連れてくるから」

俺はそう言って、いったん部屋を出た。そして、別の部屋で待機してもらっていた妹美紀を連れて和室に戻った。

「女の子⁉」

一番驚いていたのは彼女だった。

「みんなの新しい家族だ」

俺はそう自信満々のように言った。

「ちょっと、真一君⁉」

「はい?どうしました?」

優菜に呼ばれたのに俺は返事をした。

「私はがっかりです!」

「なんで⁉」

俺は彼女からの言葉が理解できなかった。

「この国は一夫多妻制は認められていません!」

俺は理解をした。とんだ誤解をしている彼女。

「はい!ストップ優菜。まず自己紹介を自己紹介をする。この子は桜川美紀ちゃんです」

俺は美紀の自己紹介をした。

「新しい女の・・なま・・え・・・な・・・ん・・・・て・・・・え?えええ⁉」

誤解に気が付いた彼女の顔は初めて見た。

「ええっと、今日から桜川美紀です。今は6歳です。誕生日は6月25日です。えーとあと血液型はB型です。ええと、絵を描くのが好きです。よろしくお願いします」

と頭を下げた美紀。

「こういう事だ。誤解は解けたか優菜?」

「はい、すいません」

と反省と後悔と恥ずかしさが混ざった状態の彼女。

「俺と翔祐は新しい妹、慶介と美亜は新しいお姉ちゃんだ」

「わあーい、お姉ちゃんだ!」

「お姉ちゃんだ!」

と大喜びする慶介と美亜。

「よろしく美紀」

と兄弟っぽく接した翔祐。

「よろしくね美紀ちゃん」

ごく普通に接する彼女。これから、我が家がにぎやかになりそうだ。

「以上で家族会議を終わります」

俺がそう言ったとたん、みんな解散してさっきまでしていたことをし始めた。

「美紀は自室に案内するよ」

俺はそう言って、美紀の部屋に連れて行った。俺は美紀の部屋になる部屋の扉を開けた。懐かしい。ベットに沢山の小説。ごく普通でシンプルな部屋だ。

この部屋は元々は俺の部屋である。だが、長旅をするため、使わないと何かもったいないので、美紀に譲ることにした。

「ここが美紀の部屋だ。部屋の物は俺のだけど好きに使っていいぞ」

俺はそう言ったが美紀は何か不安そうな顔をしていた。

「どうかしたか?」

何も答えない美紀。俺はこの子のこの癖を何とかしないといけないと思った。

「すぐに黙り込むのをやめろ。ここは美紀の家で、ここにいるのは美紀の家族だ」

俺は言った。とは言え、一人家族ではない人間はいる。だが、いずれ家族になるだろう人物だから、触れない事にしよう。

「まあ、とりあえず慣れるまでは、ここに俺もいるから、しばらくは安心して暮らしてくれ」

やはり何も言わない。俺は勘づいた。

この子は昔家族関係で何かあったんだ。それに施設にいたという事は両親に何かあるはずだ。

「お兄ちゃん、わ、私も連れてって」

は⁉なんだって、うまく聞き取れなかったような気がするのだが。聞き間違いだよな。いや、聞き間違いなのになぜ、この子の目はこんなに輝いているんだ?

「私も行きたい・・・」

そう言った後、美紀は何も喋らなくなった。

「俺がしている事は、国には認められているが、世界には認められていない。だから、危険なんだよ。いつ、俺が殺されてもおかしくないんんだ。そんな、危険なところに美紀は連れて行けない」

「この国だけでもいい!」

見た目によらず、頑固な子だ。この子を連れて行くなら、みんなを連れて行かないといけない気がしてくるからな。どうしようもできない。

「わかった、ここだけな。ただし世界を回るときは家にいろ。危険だから。それまでなら、良いぞ」

俺は美紀に許可を出した。

「ほんとに?」

俺に尋ねる。

「本当だ」

俺は答える。

「怒ってない?」

また、尋ねる。

「怒ってない。それにねぜ今、怒らないといけないんだ?」

「わかんない」

美紀は黙り込んだ。

「国際特殊能力研究会、桜川真一からの指令、桜川美紀は俺とともに旅することを許可する」

俺ははっきりと言った。

「が、頑張ります」

と片言になってしまった美紀。でも、可愛らしかった。この子はこんな風に笑うのだと思うと、俺も嬉しくなる。

さて、新しい仲間とともに俺の旅がまた、再開する。


少年のメモ日記にはこの事をこう書いていた。

新しい家族が出来た。名前は桜川美紀。無口だが笑うとすごく可愛らしい子だ。

少し今までとは違う生活が始まった。慶介や美亜とは仲直出来そうで、俺は安心した。優菜の誤解はすごく、面白かった。あの時の顔をいろな人に見せてやりたかった。

でも、それだけ俺の事を思っていると分かると何も言えない。

嬉しかった。

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