事故と出会いと共同戦闘Ⅱ

俺と彼、小林拓海はバスから出て、鬼人化している彼を抑えようとしている彼女、小池涼音のところに行った。彼女はすでに体力の限界が来ていたみたいだ。

「涼音下がれ。あとは俺たちがやる!」

と彼は彼女に走りながら言った。彼と俺は能力を使った。まず俺がバスと彼らにシールドを張り、彼女の傷を治した。そして、彼の能力、水を操る能力で、鬼人化した人に思いっきり当てた。

「わかった。でも、私の能力でもびくともしなかったから、気を付けて!私は休んですぐに戻る!」

「その必要はない。まず、バス内の人たちは眠らして、バスで待機していろ!」

彼女は彼の指示どうりに実行した。彼の能力は鬼人化には全く効果がない。だが、動きは鈍くなっている。なら・・・

「彼を中心に渦潮を作れるか?」

「そんなの簡単だ。ほら!・・・こんな感じで良いか?」

彼は鬼人化した彼を中心にぐるぐると水が回転して、渦潮を作った。

「ああ、充分だ。あとは俺の能力で」

消滅!俺は頭の中でそう唱えた。鬼人化した彼から光が俺の右目に集められている。鬼人化している彼はどんどん体の力が抜けていくように動かなくなっている。

「能力をやめて!もうすぐ普通の人間に戻るはずだ!」

俺はそう彼に言った。彼は「わかった」と言って、鬼人化している彼の周りをぐるぐる回っていた水を散乱させた。

鬼人化していた彼はぱたりと倒れた。俺は少し警戒しながら彼のところに行った。彼は傷だらけになっていた。俺は彼の傷を治した。

その後、俺たちはバスに戻った。バスにいた人たちはぐっすり眠っていた。怪我をしている人が居たので俺はその場にいた全員の傷を治し、ついでに確認のため、病気の人が居ないか、確かめた。病気の人はいた。その人は・・・涼音さんだった。

「涼音さん、少しじっとしていてください」

俺はそう言って、彼女の病気を吸い取った。俺が能力を使い終わったときに

「涼音に何かありました?」

と彼が心配して聞いてきた。

「ああ、涼音さんはエニアメア症という、能力によって作られた、病気です。その病気は治療法はありませんでしたが、俺の能力によって、治す事が出来るのです。だから、今は安心していいと思います」

「そう・・・ですか・・・なら、よかったです」

彼は彼女より心配になっていて、大丈夫だと知るととても、安心していた。

「それより、どうします、能力を。必要だったら、良いですが・・・邪魔だったら、俺が・・・」

「そうですね・・・いえ、いいです。僕たちはこのまま、生きていきます。そこまで不便なものでもありませんし。それでいいよな?」

彼は彼女に尋ねた。彼女はコクリと頷いた。俺は彼たちを見た。あ互いに支えあうことで二人は苦を乗り越え頑張ることが出来るのかも、しれない・・・

・・・いや、俺も一人じゃない!・・・みんながいる。俺を支えてくれる人たちがいる。俺はその人たちに応えなければならない。

「それより、いつになったら、この人たち俺たちの事を結構見てたよな。これ・・・やばくない?」

「ああ、それなら、大丈夫です」

俺はそう言って、じいちゃんの能力、人の一部の記憶を消す能力を使った。ちなみに、鬼人化していた彼の能力は、火を操り、爆発をさせることが出来る能力と威力上昇させる能力だった。結構、チートな人だったな・・・いや、俺も充分チートか・・・

俺たちは最初に座っていた、席に座って、彼女の能力を解いた。バスの運転手はすぐに目を覚まし、運転を再開した。

それから、1日が経った。目的地に着いた。今回の地域は東島地域だ。

「さて、仕事を始めるとするか!」


少年のメモ日記にはこの事をこう書いてあった。

12月23日 今日は拓海と涼音さんと鬼人化した能力者を助けた。彼の能力はチートだった。俺も案外チートだが・・・

でも、バスの人たちや周りにいた車を運転していた人たちは重症な人などはいなかった。被害が少なくてよかった。

一つ疑問が浮かんだ。この世界に10人ほどいると言われている能力者と言われているが、俺はその半分の人と出会っているぞ。10人は絶対嘘だと思う。俺の予想は34人だ。当たっているかは、世界を回らないと分からないなw



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