4時間前

「動くなと言っただろう!もういい、お前は死ね!」

俺は今、知らない、顔も見えない男に拳銃を向けられている。こんなドラマみたいな状況になる、4時間前に戻ろう。


俺は日花里ちゃんを助けた後、院長のところに院長室に案内された。もちろん案内しているのは、あの医師だ。いまだに不機嫌で状況が理解できない、医師だが、ちょっと厄介になりそうだ。

医師は院長室の扉をノックして、入った。

「院長、こいつが、エニアメア症を治した少年です。こいつはきっと能力者です!政府に付きだしたら、エニアメア症を治す薬が出来るはず!だから院長!・・・

「黙れ!誰がそんな事をするか!」

医師は院長に怒鳴られて、さっきまで小悪魔の顔は無くなって、焦りが出始めた。

一方俺は、すごく懐かしい声を耳にした気がした。ずっと前に聞いたことが有る声。そんな中、医師と院長はまだ、言いあっていた。だが、勝敗はすぐにつく。

「なぜですか⁉こいつを突きだしたら、沢山の患者を救うことが出来るのですよ!それを分かって・・・

「分かって言っているんだ!今すぐにここから出ていけ!」

と医師は舌打ちをして、出て行こうとしたとき、

「おっと、情報を漏らすところだった。佐伯」

医師は院長に名前を呼ばれ、振り返った瞬間、医師はふらふらとした。そして、しっかり立った時

「あれ?俺はなんで院長室に?」

「君が私の客を案内をしてくれたんだよ。もういいぞ仕事に戻れ」

医師は「はい」と言って、院長室を出て行った。何もなかったように、まるで記憶の一部を消したように・・・

俺はまだ、顔を見ていない院長のところに行った。

「なっ、あ、あ」

俺はあまりにも衝撃的な事に言葉も出なくなってしまった。体はガクガク震えている。だから、どこかで聞いたことが有る声だと今、分かった。

「よっ、みんなは元気にしているか?お前は学校休んでそんな事をしているという事は元気なんだな」

「あ・・・あ、あ・・あ、お、じ、じいちゃん⁉」

俺は本当に驚いてその場で、大声で叫んでしまった。

「おお、そうだ。久しぶりだな。10年ぶりかな。真一」

この人はじいちゃん、俺の実の母のお父さんだ。今はお母さんはいないが、おじさんは元気にしていそうだ。おじさんの笑顔は母さんとそっくりだ。懐かしい、笑顔だった。

「ま、話はちょうど昼休みだから、飯を食いながらしよう」

俺は今でも零れそうな涙を我慢して引っ込めて

「ああ、久しぶりに話をしよう・・・あ、飯はおごりで」

俺は忘れずその言葉を付けたした。あたりまだ、孫にご飯の時はおごってもらわないと。

「お前なあ、金なら、沢山あるだろう」

「この金は飛行機とかバスと生活費で使うんだ。少しでも余裕がある方がいいからな。それにこの旅が終わって、金が余っていたら、今度は俺がおごってやるよ。もちろん家族みんなで」

俺は昔見せていた本当の笑顔のようなものを見せた。その顔を見て、少し安心していそうなじいちゃんは飽きれて、飯をおごってくれた。俺はハンバーグ定食を食べた。もちろん、ものすごく旨い。久しぶりに旨いと思うご飯を食べた。誰かがいるからかな。など、俺はバクバク食べた。

「人を救うのは良いが、学校はどうする。卒業までに終わったら、良いが・・・世界は広いぞ」

「分かっているよ。世界を救ったから、どっかが就職しないかっていう、事を起きるのを期待しとくよ」

「本当に大丈夫か?分かっていると思うがここには入れないぞ。それにお前は此処は似合わない。ちゃんと帰るところがある。ま、頑張れ・・・何かあったら俺に連絡しろ。まあ、これくらいしか孫に出来る事はないからな。たまには頼ってくれ」

「はは、何親父臭いこと言ってんだよ。じいちゃんは俺のじいちゃんだ。だから、困ったら頼らせてもらうよ。じいちゃんの孫として。母さんも喜んでくれるだろ、そっちの方が」

俺はあまり覚えていないがでも、確かなことはじいちゃんの笑顔は母さんに似ていて、懐かしい感じがする。

「さて、早速仕事を始ますかあ~」

俺はそう言いながら背中を伸ばした。俺は食べ終わった定食を返却した。

「ご馳走様でした」

俺はそう言って、仕事に取り掛かった。


少年のメモ日記はこう書かれていた。

12月21日、日花里ちゃんを助けた後、俺は院長室に行った。そしたら、そこにじいちゃんがいた。久ぶりに会ったじいちゃんだがあまり変わっていない。本当に元気なのは変わっていない。笑顔も母さんそっくりだ。

ハンバーグ定食、マジ旨かった。じいちゃんのおごり、マジ感謝(笑)


今度は真一がおごってもらわないとな、その時は家族みんなで食べに行くぞ!孫の金で食う飯はきっとうまいぞ。恵美子、いい子を産んだな。じいちゃんすごく感激!ちゃんといい子に育っていましたよ。これから頑張れ! じいちゃんより


勝手に孫の日記帳に変なことを書くな!


良いじゃないか。俺は真一の孫だぞ。これくらい構わないだろ。血がつながっているんだから。 じいちゃんより


なんなんだ、これはtalk帳かよ。


ははははは じいちゃんより  

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