特殊能力

俺は昔の事を思い出していた。昔の楽しいときのころの事を。今は彼女は徐々に殻が悪くなっているそうだ。そんな事を考えながら皿洗いをしていたら

「しょう兄ちゃん?どうしたの?」

不意に慶介の声が耳に聞こえた。俺は振り返ってみるを翔祐が苦しそうに立っていた。翔祐のズボンをつかむ慶介と亜美。俺は急いで翔祐のもとへ駆けつけようとしたとき、翔祐は倒れた。俺は翔祐が床に倒れる前に翔祐を支えた。俺はそのまま翔祐を横に寝かした。俺は手を翔祐の額を触って体温を調べた。

「熱い・・・すごい高熱だ」

俺はすぐに氷を袋に入れ、それをタオルで巻いていたら

「兄ちゃん!兄ちゃん!しょう兄ちゃんが血を・・・血を・・・」

と慶介と亜美が顔を青ざめていた。俺は急いで翔祐のところに氷を持って行った。

翔祐は・・・血を口から吐いていた。

俺は急いで救急車を呼んだ。救急車は数分で来た。俺は慶介と亜美を連れて、一緒に救急車に乗った。脈拍が速い。体が全体的に熱い。いや、熱すぎる。40度以上ある。俺たちは彼女の病院に運ばれた。

そしてその一時間後・・・

「翔祐君は最近有名になっている、特殊能力の病気にかかっています。この様子だともって、あと・・・30分ほどでしょう」

俺は知りたくない、認めたくない事実を知らされた。俺はその場で絶望した。

「なんで・・・なんで!翔祐なんだよ!・・・」

俺は翔祐が横になっているベットのそばまで行って、翔祐の手を握った。翔祐は手の脈が速くて熱い手を握り返した。

「ごめん・・・ごめん!兄ちゃんがもっとしっかりしていたら・・・翔祐は・・・翔祐は!・・・」

俺は泣きながら何度も翔祐に謝った。後悔した。憎かった。特殊能力が。なんで、俺の大切な人たちが病気にならないといけないのだろうか。その時に入り口に車椅子でここまで来た彼女がいた。

――なんで・・・なんで!・・・こんな病気があるんだ。・・・こんな病気・・・こんな!・・・病気!・・・

「こんな病気なんて!・・・存在するんもんじゃねえだよ。・・・消えてしまえ。・・・こんな病気、特殊能力で治せよ!」

とその時、俺の右目が熱くなった。痛い。目が飛んでいきそうな痛みだ。

――なんだ、これ?・・・これはあの時の痛みと同じだ。・・・もしかして!

「翔祐の病気を治せ!」

俺は願うように叫んだ。そしたら、翔祐の体から、無数に光る粒が俺の右目に吸い込まれて入っている。みんな驚いている。もちろん俺もだ。その場にいた医師や看護師、彼女も驚いている。なんだこの現象は。俺が翔祐の病気を治すって願っただけだ。5分ほどでそれは終わった。翔祐は息が整っていた。脈も安定していた。熱も引いていた。俺は安心して全部の力が抜けた。そして、床に倒れこんだ。ここまでしか、俺は覚えていなかった。

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