友達以上の関係

「・・・・ん・・・・ゃん・・・・お兄ちゃん、・・・・お兄ちゃん!」

いることに気づいた。

「お、おお。どうした?」

俺は副菜を作っているときにぼんやりしていた。もちろんこれには理由がある。これは彼女に少し前に告白されたからだ。まさかこんな事になると思っていなかった。しかもそこにキ、キスまでされるまでとは思ってもいなかった。告白されるだけなら、ここまで混乱していない。

「お兄ちゃん!」

俺はまた、翔祐に呼ばれた。

「大丈夫?体調が悪いのなら俺が飯作るよ」

と翔祐の優しいい気遣いに俺は感激をした。いつかこんな弟にも反抗期が来るのだろう。俺はその時が楽しみになった。

ちなみに俺は反抗期がちょうど俺の父親と弟たちの母親を追い出した時だった。

「大丈夫だよ。で、何か用か?」

「ああ、今日友達に遊びに行こうって誘われて、それで、今の家の事を聞きたいのだけど・・」

なんだそんな事か。多分翔祐は家の事を心配して、気を使って、友達の誘いを断るつもりなんだろう。でも、翔祐には自由に過ごして欲しい。だから俺は

「ああ、全然大丈夫だぞ。お金が欲しいのだろう。俺の財布から必要な分だけ取りな。全部はさすがに困るから、やめてくれよ」

「そんな事はしないよ」

弟はそう言って、俺のカバンから財布を出して、5千円くらい取っていった。俺の財布には2万円くらい入っている。俺は今後の俺のお小遣いを減らさないとと思った。俺はいくらでもバイトが出来る。けど、弟たちはまだ高校生以下。だから、お金を基本的には稼ぐことはできない。

「そうだ、みんな今度兄ちゃんの友達のとこ行くか?俺の友達がお前たちに会いたいってさ」

俺は台所から弟たちが聞こえるくらいの大きさの声を出した。弟たちは興味津々だった。

「そのお友達ってどんな人なの?」

三男の慶介が聞いた尋ねてきたので俺は彼女の事を思い浮かべた。その時俺は彼女にキスをされたのを思い出してしまった。俺はつい意識してしまって顔を赤くしてしまった。

「兄ちゃん顔、あか~い」

と慶介は俺の顔を見てケラケラ笑っていた。

どんな人と言われると少し困る。説明はいくらでもできるが弟たちに分かるように説明をすると思うと少し難しい気がする。俺は簡単に

「その人は女の人でとても可愛い人だよ。でも、その人は病気で入院しているの。大体分かった?」

次男の翔祐は理解している様子だった。慶介も少しは分かっていた。だが、末っ子の亜美はまだ幼いため、あまり分かっていなそうだった。

「亜美、その人は可愛くて、お兄ちゃんの好きな人なんだよ」

と翔祐が言った。俺はそれを聞いたときに顔を多分赤くしていた。それに顔が熱かった。俺は全力で否定した。

「違う違う!そんなんじゃないよ!確かに仲はいいし、キスはされてもまだそんなんじゃないから!それに翔祐変な誤解を与えるな」

俺は翔祐に少し怒った。だが、

「兄ちゃん・・・キスしたの?」

と翔祐に心をえぐられた。すごく痛い。自業自得なのに、すごく心が痛い。慶介と亜美はまだいいが翔祐はこんな話をしたらまずい。

まだ、こんな正常な弟を自分の手で汚すのはまずい。せめて中学卒業までは正常でいい子でいて欲しい。だが、自分で言ってしまったので取り返しがつかない。

俺は諦めるのを選択した。翔祐にはあまり誤解をしないように説明をした。

そして、2週間後。俺と弟たちは彼女と会って、楽しそうに一日を過ごしていた。

翔祐以外の慶介と亜美は遊んで疲れたみたいで寝てしまった。俺は慶介と亜美をソファーで寝かせて俺の上着をかけてやった。翔祐は彼女と小説や最近人気のアニメの話をして盛り上がっていた。翔祐は彼女と話をするのに満足したのか

「俺は慶介と亜美を連れて家に帰るわ。兄ちゃん全然優菜さんと話していないだろ。少し話して帰ってきな」

翔祐は気遣いが良くできる子だ。だが、時々、無理をして風邪や貧血になる。俺はそこまでして欲しいとは思っていない。俺は翔祐より何十倍も体が丈夫だ。それに翔祐は生まれつき体が弱い。

「いや、俺も帰るよ。俺は特に優菜に用事があったわけじゃない。本命は翔祐たちだから」

俺は俺のために頑張ろうとする翔祐を止めた。その時に翔祐が俺に近づいて俺の耳元で小声で

「兄ちゃん、ちゃんと返事しろよ」

と言われた。俺は急いで否定をした。いや、確かに告白的な事はされたが、でも勝手に告白に確定にしてはいけないと思った。だが、彼女にキスをされた後の事を思い出した。そういえば、彼女は「返事はまた今度でいいから」的な事を言っていた。

「わ、わかった。慶介たちは翔祐に任せるけど、無理はするなよ。翔祐はすぐに体調崩すから、何かあったら連絡して」

俺はしれだけ言って、弟たちを家に帰らた。俺は大きくため息を吐いた。

「なあ、あの話していいか?」

俺は緊張しながら彼女に尋ねた。彼女は首を縦に振った。俺はゴクリと息をのんでお腹に力を入れて、話した。

「俺も、・・・優菜の事が・・・好き・・だ。だから、俺の・・・恋人に・・・なってくれませんか!」

俺は言った。俺が言った後少し沈黙があった。彼女の顔は見えない。彼女は下を向いていた。俺は彼女の返事を待った。

「私も好き!真一君が・・・好き!私を恋人にしてください!」

と返事が返ってきた。つまり・・・つまり、返事はOKという事だ。俺はそのことに安心して力が一気に抜けた。俺は改めて

「これから、よろしく!」

と言ったら彼女は

「こちらこそ、よろしくね」

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