第12話
上に軽いカーディガンを着て、ツカッケで出かける。
車の乗車席に座り、ミサトレーヌは出発する。
「どしたのですかですか?」
「なんとなく ここでいいの」
「はい」
「はい 出発進行」
「進行」「進行」
「誰 後部座席に座ってるの」
「・・・・」
「2号じゃなくてツイストとトリニティー」
「はい」「はい」
上部がスライドして天窓が開く。天窓といっても空が見えるわけではない。
完全に密閉されている。
「なんで後ろに座ってるの」
「前には座わるところがないし」
「そうなんです」
「なんで言葉を交わさないの?」
「忙しいそうだから」
「そうなんです」
ミサトレーヌの顔がちょだいと左に傾いたトリニティーに「そうなんですって しつこいわよ 話はあとついてから」
もうすでに上昇から水平に飛行が代わっていた。
後ろと全部の座席を遮る場所に防弾ほどの厚い透明な壁がある。それを半分ほど下げている。
6人乗りだ。後部座席側に背中合わせに一つ 向かい合わせに一つ。背中合わせに繋がっているところに立ち、前を覗いている。
「もうすぐ 着きます」
「もうすぐ着くって」
「ああ 着いた」
「ミサトレーヌ ここはバルコニーだから留めてダメ」
「大丈夫だよね
ジィ浮いてるから」
通りすぎる。レイの前を
その横をツイストとトリニティーが駆け足で通り過ぎていく。
胸元から鎖で吊るされたオリジナルカルテを取り出す。
スタスタと歩いて大きなMRIにはいった。最初に入った部屋にオリジナルカルテを入れるカード挿入口がある。
そこにカードを入れて、周りを見るとツイストとトリニティーがいる。
「ここで待ってなさい」
「はい」「はい」
「本当にわかってる」
「わかってます」わかってます」
ミサトレーヌはそういってからドアのノブを回した。[カチッ]
鍵をかけて 寝台に寝た。アームが物凄い勢いで回った。連続して写真が撮れる。バババババ・・・とCTのように写真が次々と載ってくる。
画像とオリジナルの相違 99.9998%
「何も問題はありません」
「マザーありがとう」
日々の変化を総裁したオリジナルカルテ。
「あとは 次の方がカルテを受け継いでくれればいいじゃんない マザー じゃーねー」
「ありがどうございました」
帰ろうとするミサトレーヌの前にレイが出た。足が止また。
見つめ合う2人。
どちらからではなく、自然に両手が開いた。ハグする2人。
「もう2度と会えないから・・・ありがとう」
「・・・ありがとう・・・私が出かけたら 違うかもよ」
もう一回強く抱きしめた。それ以上の質問はできなかった。
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