トイレの花子さんと日常

第3幕トイレの花子さんとの日常

別の日

涼子「おはよう!玲奈ちゃん」

玲奈「おはよう!涼子ちゃん」

涼子「今日も、まこと君に挨拶した?」

玲奈「ちゃんとしたよー。昨日の夜もウチに来て、良い挨拶だったって褒めてくれたよ。今日もしっかり手を振ったもん!」

涼子「玲奈ちゃんのルーティンのひとつだね」

玲奈「まあね」

涼子「それでさ、今日はトイレの花子さんと話したいな」

玲奈「いいよ。給食食べてお昼休みになったらトイレに行こうか」

クラスの男子「またお前らトイレの花子さんに会いに行くのかよ!気持ち悪りぃー」

涼子「いいじゃない!あんたより私達の方が度胸あるし、トイレの花子さんとも仲良くしているんだから!」

クラスの男子「ハイハイ、分かったよ」

         ・

昼休みの女子トイレ

涼子「花子さん今日は話しに来たよ」

玲奈「あっ出て来た。フムフム。なにして遊ぶ?だって」

涼子「そうだなー。しりとりとか」

玲奈「いいね。花子さんも、うなずいているから、良いんだと思うよ。じゃあ3人でやろうか。しりとりの、りからでリンゴ、次涼子ちゃん」

涼子「分かった。ゴリラ、次花子さん」

玲奈「フムフム。ラッコだって。次は、こだからコアラ」

          *

しりとりで遊ぶのは、しばらく続いた。

涼子「楽しかったね!私が負けちゃったのが悔しいけどさ」

玲奈「そうだ。これは花子さんには早めに伝えておかないといけない事がある。まだ言っていなかった事だけど、私達は今年度でこの小学校を卒業するから、花子さんと遊べる回数も残り少ないんだ。分かってね花子さん」

涼子「そうだね。これは花子さんには、早く言うべきだね。じゃないと呪われそう」

玲奈「フムフム。ありがとう花子さん。了解してくれて。涼子ちゃん、花子さんが笑っていたよ。正直に言ってくれたから呪う事はまずしないって」

涼子「そうか。なら良かったハハッ」

キーンコーンカーンコーン

玲奈「あっ、昼休みの終わりだ。教室に戻ろう。また今度顔を見せに来るね」

涼子「またね」

トイレの花子さんとの日常の一欠片であった。

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