第10話 甕《かめ》の底のエルピス(希望)
暗く、狭いとだけ解る空間に、多くのものが押し込められている。
見えはしない、でも右からも、左からも、頭も足先も、上からも下からも、胸も背中も、お腹もお尻も、手や足や首や体中を押さえ付け様と伸ばされる手。
その手が、
声を上げて、
つんとした両の
お尻の肉が
意識が向けられた事を
ごぉ~~~ん、ごぉ~~~ん。
空間が震えた瞬間、
なっ、何、このイメージ、怖い、怖いよ。
「
「・・・何も、見えんかったかぁ~、怖くないかぁ~」
「怖くないけど、女の子、きっと女の子がいじめられてた」
「エルピス、エルピスね、あなたは中にいるの」
「・・・中」
「怖い子のがいるの」
「しくしく、しくしく」
「・・・エルピス、お友達になってくれる」
「しくしく、しくしく、・・・うん」
「他の子も」
「
「・・・分かった、でもエルピスは
「・・・贈り物だから」
「えっと、エルピスが贈り物なの、怖い子も」
「・・・そう、皆、贈り物」
「良かった、私、お友達が欲しかったの、近くに同じぐらいの子がいないの」
「しくしく、しくしく、・・・いじめない」
「そんな酷い事しない」
「・・・本当、皆が私は役立たずって、いじめるの」
「私、そんな事しない、お友達だもん、何かされるの」
「・・・うぅ」
「えー、何されるの」
「・・・い、言えない」
「ちょっと待っててね、ぱぱぁー、ままぁー」
「ジュリエット様はなぁ、エルピスを助けたくてのぉ、エピメ様とパンドーラ様を呼んだんじゃぁ」
「良かったね、もういじめられらないね」
「いやぁ~、それがのぉ~」
「えぇ、ダメなの、なんでぇ」
「どうした、ジュリエット」
「どうかしのジュリエット」
「来てぇーーー、
「「エルピス」」
「・・・誰だい」「・・・さぁ~」
「ジュリエット様はなぁ、一生けんめぇ、助けてくれる様、
「どうして、何で、いじめられているんだよ」
「ジュリエット、お前は優しい、パパとママの自慢の娘だ」
「御免なさい、ジュリエット、神様は開けてはいけないと
「・・・ジュ、ジュリエット、私、大丈夫だから」
「エピメ、
「ぁあー、パンドーラ、本当に誰かいる、お前がエルピスと言う子かい」
「・・・うぅ」
「エルピス、ジュリエットのママで、パンドーラよ、お外に出してあげましょうか」
「絶対に開けないでっ、・・・わっ、私、大丈夫」
「…分かった、そうしよう」
「エピメ」「パパ」
「その代わりに何かしてあげらる事はあるかい」
「・・・お話」
「じゃエルピス、今日からうちの子だ、何かあったら私やパンドーラ、ジュリエットに言いなさい、怖い子は追い払ってやる」
「うん」
「そう、良い子ね、じゃママに教えて
「うん、エルピスはね、夢と一緒にいると、生きる力を与える事が出来るの、でも夢は
「そう、それは
「うん、有難う」
「そうしてのぉ、エルピスは
「お外に出ればいいのに」
「でものぉ、エルピスはエピメ様やパンドーラ様、特にジュリエット様とは仲良しになったんじゃ」
「仲良しが一番、良かったね」
「よかったぁ、良かったのかのぉ~、もしジュリエット様が冷たいお方じゃったら」
「優しいとだめなの」
「・・・うんにゃぁ、
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