第6話 ひいおじいちゃんの棺

 「春奈はるなっ、春奈はるなっ」

 「琴音ことねあきらめな、この子、もう落ちてるよ、あんたの時と同じ」

 「母さん」


 「ことちゃん、あぁ~きらめなぁ~」

 「あんおばあちゃん、どうしよう」


 「どうしょ~もないさねぇ~、大長老様、ロミオ様の直系ちょっけい子孫しそん、その女子は、みぃ~んな、おしたいする様になるのよぉ~」

 「おぉ~、ことねぇー、やっちゃたねぇー」

 「スージー、あなたみたいにロミオ様の寝こみをおそったらどうするのよ」


 「ふんっ、ことねぇーみたいにぃ、はだかぁ~で、ベットに、かくれたり、しないねぇ」

 「小学生だったのに、あなたもパンツしか穿いてなかったしょう」


 「ことねぇーより、わたしのほぉが、りっぱ、おおきかったねぇ、ことねぇー、ぺったんこ」

 「スージーっ」


 「こぉ~れぇ~、ロミオ様の前でぇ、はしたない、やめれぇ~」

 「だってあんおばあちゃん、私達は、ロミオ様が生きおられた」


 「すまんのぉ~、ひざの上でつかまえとったんじゃが、わりぃ~なぁ~」

 「あんおばあちゃん、ロミオ様は死んじゃったのよ」


 「分かっとる、分かっとるよぉ、ことちゃん、じゃがのぉ、私らには、ジュリエット様の思いが受け継がれておるのよぉ」

 「おぉ~~~、ロミオォ~」

 「スージー、何を思って彼氏を連れて来たの、ドン引きされてるわよ」


 「ことねぇー、よしてる、ないてるねぇ」

 「ロミオ様は別腹なのぉ」「・・・・・・・・・」


 「「おぉ~~~、ロミオォ~、あなたはどうしてロミオなのぉ~~~」」

 ぼぉ~~~っと、している私の周りに、女性陣が集まり、こんな感じの事を言ってた様な気かするぅ~。


 んんん、と言う事は、お母さんもおばあちゃんも、こうなる事を知ってて、知らない振りをしてたって事。

 ・・・私をロミオ様ぁ~、…はにゃぁ~~~~~~~~~~~~~~。

 コホン、近付けない様にしてたんだ。


 「ほぉ~れぇ~、春奈はるな、こっちこぉ~」

 「やっ、ロミオのそばにいる、私の事、『可愛かわいいとしい春奈はるな』って言ったっ」


 「き、・・・聞こえたんかぁ~」

 「「 「「 「「 「「あぁ~~~」」 」」 」」 」」

 「あんおばあちゃん、いとしいって何」


 「ん~、大好きっと言う事じゃぁ~」

 「やっぱりここにいる」


 そっか、だからいつの間にか、あんおばあちゃんと私、ひいおじいちゃんとロミオ様ぁ~(大長老様)のひつぎあいだに座り込んでたんだ。


 「みんなぁ~、うちの人を、そっちにうつしてくれんかぁ~」

 「・・・御免なさい、あんおばあちゃん、春奈はるな所為せいで」


 「ええよ、ええよぉ、私もロミオ様ぁ~にお別れを」

 「「 「「 「「 「「ずるいっ」」 」」 」」 」」

 「ロミオ様は別腹らしぃからのぉ~」


 そう言えば、ひいおじいちゃんのひつぎ、いつの間にか、隣の8畳間にうつされていた。

 ロミオ様ぁ~の所にはおぜんが用意され、女性陣全員が入りびたり、申し訳程度に男性陣の所に、ご飯とお酒を運んでいた。

 ほったらかしにされた男達で、後は適当に盛り上がっていたみたい。


 「春奈はるなぁ、ちゃんとお座りぃ、私らにもつながる話じゃぁ~」

 「うん聞く、教えてロミオの事」


 「ジュリエット様もじゃよぉ~」

 「えーーーっ、…ついでに聞いてあげる」

 「わたしもききたいっですぅ~」


 「きたい者はみ~んなぁ聞けばええよぉ~」

 「あんおばあちゃん、神様は、お姉ちゃんをどうしたの、ロミオは」


 「大長老様はぁ、もうちょっと先じゃぁ~」

 「えーーーっ、じゃぁ、神様とお姉ちゃんは」


 「そう~じゃったぁ~、人は増えるには増えたんじゃがぁ」

 「ん、…どうかしたの」


 「長い年月を掛けて、神様の加護もあってのぉ、たぁ~くさん増えたぁ~」

 「良かったね」


 「そうじゃなぁ、ある神様から火ももらってのぉ、色々な物を人は作れる様になっておったのよぉ」

 「すごいねぇ~」


 「そうじゃろぉ~、みぃ~んなそう思ったぁ、そしてのぉ、何時しか神様をうやまう事を忘れた者が、いっぱい出てきたんじゃぁ~」

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