第6話 「パンの笛」が聴きたくなる! アドリブ

お詫び

これは4話として出したものを、修正して再度あげました。ダブっているみたいでごめんなさい。



 私は、YAの本については新参者で、勉強まっさかりでありまして。そんな中、佐藤まどかさんの作品は、昨年の課題図書で出会い、うぉーとなり、プロダクトデザインもされているということで、思わず発注できた壁時計を買ってしまいました。それくらいステキ!と思っております、ということです。今回もまた主人公を思いつつ、ああ、トスカーナに行ってみたい!と考えてしまいました。

 主人公のユージは母に連れられてたまたま聴いた音楽の、フルートの音色に魅せられて、国立音楽院で学ぶ少年です。国立音楽院という場所、先生のご指導、友人とのやりとりやライバル的な同じくフルートを学ぶ男の子との葛藤などなど。学んでる全員が音楽の道に進めるわけではないけれど、より高みを目指す、若者らしい力強さに、思わずエールを送りたくなります。

 たまたま、昨年末に本屋さんの出版記念の講演会?で、同姓同名のフルート奏者の方の演奏もあるのに行けたので、色々と話を聞かせていただけました。そして、フルートの音色って吹き方でこんなに変わるんだと聴けてよかったのです。お嬢さんが国立音楽院で学んでいらっしゃった関係で、その送迎などを通じてこの世界のことを見聞きしていらしたそうで、そうか、そういうことも物語を紡ぐのに映し出されているのだな、とますます感動した次第でした。その際に、音楽院の様子、トスカーナの見渡すかぎりの景色の写真をみたり、お話が聞けて、本当によかったと思っています。

 見せてみらえた写真の続きのような素晴らしい美しい風景の中でユージの佇まい、フルートのムッケのパンが聴きたくなる、この装画や目次のイラストも、本が読みたくなる、そして本を表現している、素晴らしい装丁だと思います。本とともに装丁もとくとご覧いただくことをお勧めいたします。

 YA世代に、一人でも多く読んでもらいたいです。もちろん大人も。

 佐藤まどかさんはイタリア在住なので、今大変でしょうが、どうかお身体に気を付けてくださいと日本から祈っています。


(引用・参考文献)

アドリブ 佐藤まどか/著 あすなろ書房/発行



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